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第6回 グッズ制作の裏側

『GOD EATER RESONANT OPS』のアリサと『GOD EATER』のシオが初めてスケールフィギュアとして登場。


板倉 耕一
株式会社バンダイナムコスタジオ所属。
第一作「GOD EATER」の立ち上げからアートディレクターとしてシリーズに携わる。
キャラクターのほかアラガミなどの主要要素のデザインも担当。

君島 みゆき
株式会社バンダイナムコエンターテインメント所属。
「GOD EATER」等のライセンス窓口を担当。イベントやグッズ展開などに携わる。

宇田川 正輝
株式会社ウイング所属。
フィギュアの企画から生産までを行う。
「GOD EATER」では「1/8スケールフィギュア シオ」の企画・開発を担当。

中野 裕貴
株式会社ピーエムオフィスエー所属。
フィギュアなどの模型製造を行う。
「GOD EATER」では「1/7スケールフィギュア アリサ・イリーニチナ・アミエーラ[Ver.GOD EATER RESONANT OPS]」の企画/開発を担当。



――今回は「GOD EATER」シリーズの“グッズ”をテーマに、そのなかでも発売を控えているシオとアリサのフィギュアにフォーカスを当てて掘り下げていければと思います。まず始めに、フィギュアも含めてさまざまなグッズを作られる際にどのようなことを意識されているのかお聞かせください。
君島さん
「GOD EATER」シリーズは歴史もあり、初代『GOD EATER』からずっと作品を好きでいてくださる方から、新しくファンになっていただいた方までさまざまなお客様がいます。そのなかで市場の流行を意識しながら、造形映えするデザインを活かしたフィギュアの企画や、世界観の掘り下げに対する需要を見越したコミック企画など、そうしたさまざまなポイントを決めて、各メーカーの皆さんと商品化に取り組んでいます。

板倉さん
監修においては、当然そのキャラクターの個性やデザインがしっかりと表現できているかという点は大切にしています。フィギュアでいうと、さまざまな角度から観賞できるのが大きな特徴だと思いますので、あらゆる角度から楽しめるポーズになっているかを念入りに確認しております。

――「GOD EATER」シリーズにさまざまなグッズがあるなかで、フィギュアはどういった位置づけだと捉えているのでしょうか?
君島さん
作品をビジュアルで表現できるという点でとても重要な存在ですね。私は『GOD EATER』でグッズのライセンスまわりを担当し、初めて発売されたフィギュアにも携わっていたのですが、その当時たくさんの方に反応していただけたことが非常に印象に残っています。作品の世界観をゲーム以外の媒体でリアルに表現するうえでぴったりなグッズだと思います。


――フィギュア化するキャラクターはどのように決めているのでしょうか?
君島さん
新作ゲーム発売のタイミングでこちらからメーカーさんに登場キャラクターを提示し、そのなかから選んでいただくこともありますし、反対にメーカーさんから打診を受けることもあります。その両方のバランスを考えながら決めています。


――「GOD EATER」シリーズのフィギュアならではのこだわりなどはありますか?
君島さん
神機などの造形物も作品の世界観を構成するうえで欠かせない要素ですので、それらが添え物にならないよう一つひとつの存在感を大事にしています。また、私たちは企画承認から始まり、ポージング、原型、デコマス……と複数の工程に渡って監修をしていますが、一つひとつの工程の進捗状況を随時お伝えしていくことで、これからどうなっていくのか? というワクワク感を提供していきたいと思っています。もともとプロデューサーの富澤もゲームプロデューサーの前はフィギュアの企画職をしていて、フィギュアに対する思い入れが人一倍強かったりすることもあり、情報発信はプロジェクトのみんなが積極的に行っている印象があります。


――過去に制作したなかでは、どのフィギュアが特に印象に残っていますか?
板倉さん
「GOD EATER」シリーズ初のフィギュア化企画だった、ピーエムオフィスエーさんの「1/7スケール塗装済み完成品フィギュア GOD EATER BURST アリサ・イリーニチナ・アミエーラ」です。とても好評をいただけたとともに、この作品が発売されてからフィギュア化のご相談をたくさんいただけるようになり、とてもうれしかったです。学生の頃からフィギュアに熱い想いを持っていましたが、このアリサのフィギュアではポーズを私が提案できたり、イラストも描かせていただけたので、その当時の持てる力をすべて注ぎ込みました。

君島さん
私も自分が担当したということもあり、同じくアリサのフィギュアです。フィギュアは制作期間も長く商品化のハードルが高いこともあり、商品化が実現できたことはプロジェクトメンバーのなかで自信になりました。グッズ化におけるフィギュアの位置づけもそこで明確になりましたね。後は私の後輩が担当した、グッドスマイルカンパニーさんの「1/8スケール塗装済み完成品フィギュア GOD EATER 2 シエル・アランソン」ですね。神機が捕喰している様をすごく細かい造形で表現し、しかもドラマCDも予約特典で付属するという盛りだくさんな内容が、とても印象に残っています。

初めて作られたアリサのフィギュアの製品画像(左)と、基となったイラスト(右)。


フィギュアの基となった参考資料。


立体映えを意識して考えられたフィギュアのポーズ案。



――以降もアリサはたくさんフィギュア化されてきましたが、現在新たに『GOD EATER RESONANT OPS』で支部長代理となったアリサのフィギュアを制作中ですよね。こちらを作ることになった経緯を教えていただけますか?
中野さん
弊社で初めて作ったスケールフィギュアが最初のアリサだったのですが、制作期間も含めるとそれから約10年が経ち原型師さんの技術も成熟してきて、今なら一番いい状態で作れるんじゃないかと思い、原点回帰でアリサを作りたいと企画しました。

君島さん
今回のアリサもそうですが、ピーエムオフィスエーさんに作っていただく「GOD EATER」シリーズのフィギュアは原作ゲームのキャラクターデザイナーにイラストを描き起こしていただくことが多いです。

板倉さん
今回は「支部長代理を務めているアリサが、支部長室で一人落ち着いてリラックスしている“オフショット感”を作品にしたい!」という企画でした。ポーズについても「ストッキングを履こうとしている瞬間にしてほしい!」というフェチズムにあふれたリクエストをいただいておりましたので、私はその熱意を最大限に生かせるように頑張って描きました。ポーズから提案させていただける場合は、リクエスト通りの案も含めていつも複数提案させていただいていて、今回も5案ほど描かせていただきましたが、やはりリクエストされたポーズが選ばれました。それほどに熱意のこもった企画だと思っております。このようにイラストから描き起こさせていただける企画は大好きで個人的にとてもうれしいのですが、原型師さんがポーズを考えられる楽しみもあるかと思いますし、依頼のない限りは大人しくしております。本当はイラストを描かせていただきたい気持ちでいっぱいですので、ぜひともご依頼ください!(笑)

板倉さんによって描き起こされたアリサのイラスト。


造形の設定資料。



――造形するうえで意識されたことも教えてください。
中野さん
今まで作ってきたフィギュアは戦闘シーンの再現が多かったですが、今回は違ったイラストを描いていただいたのでイメージを崩さないようにしながらも、立体物ならではの表現になるよう心がけています。たとえば人間本来の脚の長さで作るともっと短い脚になりますが、より美しく見えるように、人間のパーツらしいところとイラストのよさをうまく調整しながら表現していきました。

君島さん
イラストをもとに造形していくなかで、もっとこういう風にした方がアリサの印象に近づくんじゃないかといったところを軸に、ゲームの素材などをスタジオからお借りして参考にしながら、細部まで調整していただきました。

脚の長さに関する監修資料。


中野さん
造形にするときは質感も重要になってくるので、イラストを描いていただく際に、履きかけのブーツをくたっとさせてほしいといったオーダーもさせていただきました。最初にラフをこちらからお渡しした段階でも、なかなか無茶なお願いをさせていただいていて、フィギュアをどの角度から見ても満足感があるようなイラストにしていただきたいですと依頼した覚えがあります。


――監修するお二人は、そうしてでき上がってきたモデルデータや造形物をご覧になったときの感想はいかがでしたか?
板倉さん
イラストの特徴や魅力をギュギュっと詰めて表現していただけており、とてもうれしかったです! 今回のアリサは『GOD EATER RESONANT OPS』が原作で、その絵柄の雰囲気も念頭に置きながらイラストを描いているのですが、そういった原作らしさがフィギュアでも表現できているかと思います。

君島さん
最初に見たモデルデータの段階でとてもよくできていると感じました。これまで何度もフィギュアを作っていただいているという信頼感もありましたが、特に『GOD EATER RESONANT OPS』のアリサは商品化自体が初めてだったこともあり、イラストをもとに作品の世界観も含めて丁寧に落とし込んでいただけました。


――特にアピールしたいポイントはどちらになりますか?
中野さん
コートは今までのアリサのフィギュアにはなかったので、注目ポイントだと思います。また造形物の監修時に、椅子に座ったときに隠れてしまうベルトや細かい金具といった裏側の造形まで徹底的に確認していただいたので、そのあたりも抜かりありません。身体の造形はこれまでの経験を生かしてより女性らしく美しい姿で、なおかつちょっぴりセクシーな感じで形にしています。露出が多いというわけではなく、このフィギュアの特徴であるソックスの部分にしわを入れたり、一方で膝など肌の部分は人体の構造を理解したうえで造形していて、そこの質感の差がよりセクシーな感じになっていると思います。メインテーマは先ほども話に挙がったように“オフショット感”なので、その空気感を手に取って感じていただけるとありがたいですね。

板倉さん
リラックスして自然体なアリサが作品になっているのは、これまでの「GOD EATER」シリーズのフィギュアでもかなり珍しいです。しかも椅子は取り外し可能で、見えにくかった背中などのディテールも見応えがあるものになっております。ぜひとも皆さんのお手元に置いて、さまざまな角度で観賞していただけるとうれしいです。

中野さん
ゲームの世界観的な意味合いもありますし、戦闘中ではないということもあって、少し顔つきも落ち着いた感じになっています。今まで戦っている姿のフィギュアをたくさん作ってきましたが、椅子に座ってこっちを見ているというデザインなので、少し余裕があって成長した姿を感じられるように口元の表現などもこだわりました。

君島さん
今回は神機がないなかで、いかに「GOD EATER」シリーズらしさを出すかがポイントだと思っていました。成長したアリサが執務室の中にいるというシチュエーションを、表情や雰囲気でしっかり表現していただきました。

顔パーツに関する監修資料。



――制作を進めていくなかで気をつけたことは何かありますか?
中野さん
服のディテールが凝っているので、造形物にするうえでしっかり作りこむ必要があり、徹底的に監修していただきました。最初のイラストだけではわからなかった部分を、監修の際にその場で板倉さんに手描きしていただいたりもしながら、なるほどこうなってるんだと理解したうえで造形しています。あと椅子もデザインしていただきました。

衣装に関する監修資料。


君島さん
イラストを再現するにあたり、椅子をはじめ裏側の見えない部分などの設定も随時すり合わせながら進めていただきました。そうしたキャラクター以外のところに関してもご苦労いただいたのですが、おかげさまでとても完成度が高くなったと思います。

中野さん
モデルデータの監修でも、椅子のフィードバックが一番多かったくらいこだわって見ていただいているので、それに応えられるようにしわ一本一本もそうですし、装飾品や椅子の先端部分などもしっかり表現していきました。かなりエッジが効いてかっこよく、迫力のある椅子になっているので、そういうところも楽しんでいただきたいです。

椅子に関する監修資料。



――造形への相当なこだわりが詰め込まれているのですね。それだけ作り込んでいくうえで、苦労された部分もあったのではないしょうか?
中野さん
フィギュア化する場合、どうしても元のイラストから再現しきれない部分も出てきてしまうため、そこはいつも苦労するところではあります。ただ、昔と比べて生産工場の技術も上がってきているので、そういった再現しきれない部分はかなり減ってきました。今回も衣装の装飾などのディテールまでかなり忠実にできていると思います。一昔前だと衣装は水着のみといったシンプルなフィギュアも多かったですが、今はどちらかというとデザインの豪華なフィギュアが主流になってきているので、そのなかで引けを取らないようなものを作っていかないといけないと思っています。

君島さん
今回のアリサはもともと作中でも豪華なデザインなので、そこにしっかり寄せていきました。ちなみに今回神機は持っていないですが、ピーエムオフィスエーさんは神機の造形がすごくいいので、神機を持った『GOD EATER RESONANT OPS』のアリサも見てみたいです。神機の肉の部分は造形を再現するのが難しいことが多いんですよ。

中野さん
弊社では、普段は自動車のパーツなど工業部品を作っているスタッフが神機の形状を作成し、そこに普段は人や動物を作っているスタッフが肉の部分を作り込んでいくという流れになっています。作業工程を分担しているので、硬い部分のなかに柔らかい部分がカチッとはまっているという特徴があると思います。今回のフィギュアも腕輪などの硬い部分は分業して作っているので、随所にそういったエッセンスは散りばめられていますね。椅子の脚も、最終的にブラッシュアップしているのはもともとロボットなどを作っていたスタッフで、ここのエッジがきれいじゃないとダメなんだって言いながら縁の部分を磨き込んだりしていました。ただ、もちろんアリサ自体の造形が見どころではあります。これまで座っているフィギュアをあまり作っていなかったので、座っている姿が自然に見えるように意識しました。少し前かがみになっているので、腰の部分がゆるやかに丸くなっているところなんかは今回のアリサだからこそだと思います。服のすき間から覗くお腹まわりは見どころになっています。


――それでは発売を楽しみに待っている皆さんへメッセージをお願いします。
中野さん
「GOD EATER」シリーズ10周年という節目の年に恥じないようなクオリティでお届けできればと考えています。弊社では昨年『GOD EATER 3』のクレアのフィギュアを出させていただきましたが、それ以前に「GOD EATER」シリーズ関連のフィギュアを作ったのはかなり前でして、そのクレア発売までの期間に『GOD EATER RESONANT OPS』のアリサが欲しいという意見もたくさんいただきました。そんな風に待ち望んでいただいていたものを、弊社の技術力としても成熟した状態で作ったフィギュアですので、ぜひ手に取って楽しんでいただきたいです。


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――続いて、この度初めてスケールフィギュア化されることになった『GOD EATER』のシオのフィギュアについてお聞きしたいと思います。こちらはどのような経緯で制作することになったのでしょうか?
宇田川さん
そもそも私自身がシオのフィギュアを欲しかったことから企画しました。もともと原型をメーカーさんに依頼されて作る会社にいたのですが、今は企画という立場で仕事をするうえで、自分が欲しいものをどんどん提案するようにしています。もちろん流行なども気にしますが、愛がある方が作っていて楽しいですよね。「GOD EATER」シリーズのゲームは『GOD EATER BURST』からプレイしています。最初はアリサが好きでしたが、次第にシオが好きになっていくなかで、どうしてシオのフィギュアは出ないんだろうってずっと思っていたんです。もしかしてシオが本当はアラガミだからとか、何かの理由でシオのフィギュア化はNGなのかもしれないなんて思いつつ、今回ドキドキしながらライセンスを申請させていただきました。

君島さん
企画をいただいたときも、すごくシオを作りたかったという真剣な想いを伝えていただきました。ちょうど「GOD EATER」シリーズも10周年でタイミングもバッチリでしたし、こちらこそぜひとお願いした次第です。

宇田川さん
造形に関しては、自分だけが思い描いているシオ像を押しつけないように気をつけながら原型師さんと相談させていただきました。キャラクターって人によっていろいろな見え方、解釈があると思いますので。依頼する原型師さんは、その人の好みや作風を見極めて選ばせていただいています。原型の作り方は大きく2パターンあり、主流なのは3DCGから作る方法で、もうひとつは粘土のような素材から手で作っていく方法です。「GOD EATER」シリーズは神機の細かな造形があるので3DCGパターンが多いと思います。今回のシオも3DCGから作りました。制作が進むなかで、監修時に板倉さんとお会いしたときは驚きました。監修では現物を窓口担当の方に預けて見ていただくパターンが多いですが、今回はキャラクターデザイナーの板倉さんに直接お会いしてその場で見ていただいたので、現物をクルクル回しながらご覧になられているときの緊張感はすごかったです!

君島さん
見ている最中は無言になるから余計緊張しますよね。

造形の設定資料。



――造形は具体的にどのように決まっていったのでしょうか?
宇田川さん
ユーザーの皆さんが持っているシオのイメージってどんなものだろうと考えたところ、よく目にするのは神機を掲げた姿を上から俯瞰で見ているイラストと、無邪気に走っているイラストの2種類でした。それでどちらにしようかと考え、せっかくだし神機も作りたいと思ってより難易度の高い神機を掲げたシオに決めました。設定資料集などもすでに拝見していたので、神機が手から生えているという表現が難しいだろうな、というのは重々理解はしていましたね。イラストは上から俯瞰で見ている構図でしたので、フィギュアにしたらこうなるだろうというイラストを社内のイラストレーターに描いてもらい、実際に作り始めていきました。

君島さん
シオは身にまとっている布の表現も難しくて、ボロボロだけど“はしたない”というわけではないんです。また、背はそこまで低くないけど少女らしさは感じられるように気をつけていただくなど、そういった部分を忠実に再現していただけました。監修時にも注意点のすり合わせは密にやらせていただき、そのなかで原型をみんなで作り上げていったという感じです。シオが持っているイメージは全部詰め込んでいただいたと思っているので、やっぱり愛を持って作るって大事なんだなって、私たちも今一度勉強させていただきました。

衣装に関する監修資料。


板倉さん
最初の段階から、まったく何も問題のない素晴らしい造形になっていました。原型を拝見させていただくときは、監修という名の観賞会になっていましたね。「いいですね!」という言葉しか発していなかった記憶があります。シオへの愛を持って作っていただいていることを知り、とてもうれしかったです。

宇田川さん
シオならではの造形には力を注ぎました。たとえば、設定上シオの髪の毛は厳密には髪の毛ではなく、体の一部が髪の毛のような形に変形したものです。そのため、固形物が髪の毛のように生えているさまを表現する必要があるのですが、こうしたものを作ったのは今回が初めてでした。一般的なフィギュアは髪の毛がサラッと流れるような表現になるところを、ぐにょっと動いているような表現にするという解釈が難しかったです。また、布を一枚だけまとっている姿というのも初で、このあたりもほかのフィギュアと見比べて楽しんでいただける部分だと思います。

髪の毛に関する設定資料。



――ほかには、どういったポイントに注目してもらいたいですか?
宇田川さん
立体物ならではの、少女のようなフォルムと重厚な神機の対比を見てほしいですね。可愛い姿をした少女からまがまがしい形の武器が出ているというのが立体物としてのおもしろみだと思います。あとは制作するうえで大変だった布の破れ具合も注目ポイントです。監修していただきながら、イラストの再現性とフィギュアの見栄えをいい塩梅で調整させていただきました。原型師さんがうまく汲み取って立体物に落とし込んでくれたと感じています。

板倉さん
シオの天真爛漫な魅力を余すことなく表現していただいている、素晴らしい作品だと思います! 特に、シオのフィギュアは初となりますので、ぜひともお手元に置いて愛でていただきたいです。

君島さん
最初にモデルデータを拝見したときから本当に可愛くて、素敵なものを作っていただきました。シオは『GOD EATER』のストーリーで欠かせないキャラでもありますし、ぜひシオのことを思い出して可愛がっていただきたいです。


――制作するうえで布の破れ具合が大変だったとのことですが、ほかにも苦労したことはありましたか?
宇田川さん
覚悟はしていましたが、神機が手から生えている部分の表現は大変でした。どうすれば細かな表現と生産できる造形を両立できるだろうというところにすごく頭を悩ませました。ただ、最終的にでき上がったものに関しては、板倉さんからも違和感がないと監修時に仰っていただけたのでよかったです。原型師さんもイラストの印象やキャラクターのコンセプトを汲み取り落とし込んでくださったので、あまりにも大変だと感じることはなく、どんな風にすればよりよいものを作れるかということを、じっくり腰を据えて考えながら臨むことができました。


神機と手の接合部分に関する設定資料。


制作途中のフィギュアの、神機と手の接合部分。


君島さん
ちなみに、もし「GOD EATER」シリーズのフィギュアをまた作るとしたら、どのキャラクターを作ってみたいですか?

宇田川さん
たとえば『GOD EATER』から登場しているリッカとか、あまり立体化されていないキャラクターがいいですね。あと、今回は初期デザインのシオだったので、もし実現するならアラガミ素材の衣装を着たシオも作ってみたいです。好きなキャラクターを仕事で作らせていただけることほど光栄なことはないと思います。


――最後に、発売を待ち望んでいるファンの皆さんへメッセージをお願いします。
宇田川さん
生放送で原型を公開させていただいたときも、Twitter等でたくさんの喜びの声をいただき励みになりました。シオの立体化は初ですので、たくさんの方に手に取っていただき可愛がってもらえるとうれしいです。


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