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第5回 OFFICIAL FANCLUB MEMBERS 誕生秘話

ファンの皆さまに寄り添ったさまざまなコンテンツを提供する「OFFICIAL FANCLUB MEMBERS」。


三春 成佳
株式会社バンダイナムコエンターテインメント所属。
「GOD EATER OFFICIAL FANCLUB MEMBERS」立ち上げより、ファンクラブ運営に携わる。



――「GOD EATER」シリーズに関連するさまざまなコンテンツをお届けしている「OFFICIAL FANCLUB MEMBERS」(以下GEファンクラブ)。今回はその誕生から現在に至るまでのさまざまな取り組みについてお伺いします。まずは立ち上げ当時のお話を教えてください。
三春さん
当時はちょうど『GOD EATER 3』の発売を迎えるタイミングで、また2年後には10周年という大きな節目が近づいていたこともあり、「GOD EATER」シリーズのさらなる成長を目指していきたいという想いがプロジェクトチームにありました。そのためにはどうすればいいかと何度も会議を重ねた結果、ゲームを好きになってくださった方に、イベント参加やグッズの購入などを通してより多角的に「GOD EATER」シリーズを体験し愛してもらうことが、さらなる成長の第一歩になるのではないかという結論に至りました。そこで、多角的な取り組みをひとつに集約することができ、なおかつ今まで以上に近くに寄り添いながらファンの皆さまの声をすぐに聴ける場所を作りたいと考え、GEファンクラブは発足することになりました。
発表したのは『GOD EATER 3』の発売記念イベントのタイミングでした。GEファンクラブが発足したことについて、まずはゲームを好きでいてくださる皆さまに直接お伝えしたいと思っていましたので、このイベントと合わせてGEファンクラブの発表もさせていただきました。イベントではオープニングテーマを歌うBiSHさんも駆けつけ、一緒に盛り上げてくださいました。私自身もとても印象深いイベントでしたし、あの一日がファンの皆さまの思い出として色濃く残るものになっていたらうれしいです。

『GOD EATER 3』発売記念イベントの様子。


「PlayStation®4版『GOD EATER 3』発売記念イベント」レポートはこちら




――イベントだと、2019年4月28日にパシフィコ横浜で開催された「GOD EATER DAY」と「GOD EATER ORCHESTRA LIVE 2019」も非常に印象的なものでした。
三春さん
先に「GOD EATER ORCHESTRA LIVE 2019」の開催が決まっていたのですが、ファンの皆さまが「GOD EATER」シリーズに一日中触れることのできる濃厚な時間を提供したいと思い、「GOD EATER ORCHESTRA LIVE 2019」の開演前にも楽しんでもらえる「GOD EATER DAY」も開催することになりました。初めてのGEファンクラブ主催イベントでしたので、来場者プレゼントや事前のWEB連動施策なども多数用意し、当日来られない方も一緒に盛り上がれるようなイベントにできればと考えていましたね。当日は朝早くからプロデューサー陣も含めたプロジェクトチーム全員で会場の設営をしましたが、台車で何往復もして配布物を運んだり、パネルを組み立てて並べたりとなかなかの肉体労働でした。こういったところに関しても自分たちの手でこだわって作り上げようとするのは、「GOD EATER」シリーズのプロジェクトチームらしいなと思います(笑)。

朝からプロジェクトチーム全員で奔走した甲斐もあり、会場にはたくさんのファンが詰めかけた。



■人気投票について 以前から「GOD EATER」シリーズの人気投票をやってほしいという要望がアンケートなどで届いており、「GOD EATER DAY」で晴れて実現することになりました。投票はウェブ上で事前に行いつつ、ご来場いただいた方もその場で投票したりメッセージカードにコメントを書いたりできるようにしました。事前にいただいた分も含め、イベントが終わる頃にはメッセージカードでボードがびっしりと埋め尽くされており、一人ひとりのキャラクターへの愛が語りつくされていましたね。後日、応募総数2,000票ほどをずらっとテーブルの上に並べて、「ソーマは堂々の1位か!」「みんなこのアラガミに苦しめられたのね……」と微笑ましく思いながら読みふけったのをよく覚えています。一票一票を手作業で集計するのは大変でしたが、嬉しい悲鳴でもありました。

ファンの皆さまの熱い想いが込められたメッセージカード。


歴代キャラクター&アラガミ
人気投票結果はこちら



■来場者特典について ちょうどこの時期に『GOD EATER 3』キャラクターノベルをGEファンクラブの新コンテンツとして開始しようという話が挙がり、第一章の公開を「GOD EATER DAY」に合わせました。ノベルはウェブでの更新予定で進行していましたが、第一章に関しては新コンテンツ始動ということもあり、来場者特典として小冊子にしてお渡ししました。ほかにも「GOD EATER」シリーズ9周年記念ビジュアルと『GOD EATER RESONANT OPS』2周年SPビジュアルが印刷されたショッパーや、GEファンクラブ会員限定のスペシャルステッカーなど多数の来場者特典をご用意させていただき、より「GOD EATER」シリーズを身近に感じていただけたのではないかと思います。

ジャンケン大会で勝ち残った6名の方には、デザイナーの板倉さんと小林さんによる描き下ろしイラストがプレゼントされた。



■ボランティア募集企画について 当日の企画として、「GOD EATER DAY」を一緒に盛り上げてくれるボランティアメンバーの募集もさせていただきました。こちらは“濃密な共有体験を”というスローガンのもと、プロジェクトチームと一緒に運営に携わっていただくという、GEファンクラブとしてもなかなか挑戦的な施策でした。事前応募にて選ばれたポランティアメンバーの皆さまには、開場前に行う会場内の各コーナーのチェック作業と、来場者特典を封入する作業を体験していただきました。普段ユーザーの皆さまが見ることのできないイベントの裏側をお見せするということで、運営を担当する身としては正直、どこまでなら運営の裏側を見せてよいのか、幻滅されないだろうか、など不安に思うことがいくつかありました。ですが、当初抱いていた不安は体験していただくなかで皆さまの笑顔を見られたことで消え去りました。あの日ボランティアメンバーとして参加してくださった皆さまに、特別な体験ができたと思ってもらえていたのであればとてもうれしいですね。

ボランティアメンバーの皆さまには、プロジェクトチームとコミュニケーションを取りながら作業に励んでいただいた。


「GOD EATER DAY」レポートはこちら


――先ほどもお話に挙がりましたが、GEファンクラブで展開されているノベルはどういった経緯で実施することになったのでしょうか?
三春さん
『GOD EATER 3』キャラクターノベルはキャラクターの魅力をより深掘りしてファンの皆さまにお伝えするコンテンツとして、ゲームのアップデート「過去との邂逅」に合わせて実施することが決定しました。そこにはまだ『GOD EATER 3』をプレイしていないという方にも、GOD EATERの世界に生きるキャラクターの魅力をお伝えしたいという意図もありました。でき上がった小説は、たくさんの方に楽しんでいただける作品になったと思います。また、GEファンクラブでは「GOD EATER ONLINE」ストーリーノベルも提供させていただいています。こちらは惜しまれつつも配信終了となったアプリゲーム『GOD EATER ONLINE』 の後日談を描く作品で、もともとゲームのシナリオに定評があったため、それを受けてストーリーのその後を描くのはどうかという企画がチーム内で立ち上がり、GEファンクラブ上で全10章という長期連載を実施することになりました。つい先日(2020年1月20日)第十章が公開されましたが、たくさんの反響を呼んでいると感じます。これから読んでいただく皆さまは、セイとリマリアの関係にもご注目いただければと思います。ゲーム未プレイでも十分に読み応えがあり、「GOD EATER」シリーズの世界に浸っていただける作品となっておりますので、ぜひご覧ください。

「GOD EATER 3」
キャラクターノベルはこちら

「GOD EATER ONLINE」
ストーリーノベルはこちら



――GEファンクラブといえば、2019年に突如として現れたイーターくんはどういった経緯で誕生したのでしょうか?
三春さん
「GOD EATER」シリーズはファンの皆さまと一緒に作り上げてきた側面が非常に強いコンテンツで、コミュニケーションをもっと密にしていきたいと考えたことからイーターくんは誕生しました。Twitterのハッシュタグを用いたアイディア募集など、今まで実施していなかった新しい取り組みはプロジェクト内でもとても新鮮で、開発陣もそこに寄せられたアイディアをすごく見ています。イーターくんの見た目については実はいろんなデザイン案があり、当初はコンセプトとして「アラガミだけれど、ちょこんとしていて可愛いほうがいい」というイメージだけが決まっていました。「GOD EATER」シリーズは格好よくて無骨なイメージが強いため、イーターくんにはそのイメージを和らげるクッションのような役割を担ってほしかったんです。スタイリッシュで紳士的なイーターくんも、執事のようなイメージで寄り添ってくれそうという意見から実はけっこう有力候補だったりしました(笑)。でも、やはりぽてっとしている 現在のイーターくんが、チーム内では圧倒的に人気でした。名前もたくさんの候補があり、プロジェクトチームでの話し合いと熾烈な決選投票を経て“イーターくん”に決まりました。何度か実施した投票は常に僅差の戦いで、結局最後は誰の1票だったかなぁ……今ではもうすっかり定着しましたね。

実は有力候補だったというイーターくんのデザイン案。この姿だと名前も違っていたかもしれない……。


イーターくんのデザイン案の数々。


イーターくんがゆく!オリジナルグッズをつくろう!はこちら


――「GOD EATER」シリーズ10周年に向けて発足したというGEファンクラブですが、ついにその節目の年を迎えました。現在多岐にわたって展開されている、10周年に関する施策についてもお聞かせください。
三春さん
「GOD EATER」シリーズ10周年にあたり実現させたかったのは、とにかくファンの皆さま“一人ひとり”に感謝を伝えたいということでした。応募者全員プレゼントもそんななか生まれた企画のひとつで、10周年の描き下ろしイラストをお渡しするだけではなく、一人ひとりのお名前を入れることで、世界に一枚だけのカードを贈りたいという想いのもと制作しました。そして、「10周年記念PV」はご覧いただけましたでしょうか。10周年を象徴する映像ですから、10周年描き下ろしイラストは必ず入れたい、『GOD EATER』から最新作となる『GOD EATER 3』までをゲーム内映像で振り返りたい、さらに「GOD EATER」シリーズはゲームだけでなくアニメやコミック、パチスロ、イベントなどさまざまな方面へ展開を広げている ので、そういった「GOD EATER」シリーズにまつわるすべての作品を取り入れたい……。そうやって、ファンの皆さまにどういった形で10周年の軌跡をお届けするのがいいのか、チーム内で納得いくまで話し合った末にこの映像は完成しました。ちなみに各ゲーム内映像は、実はイーターくんが「GOD EATER」シリーズの思い出深いシーンを募集した際、皆さまにご応募いただいたものをこっそり参考にさせていただいていたりします。

「10周年記念PV」の初期の絵コンテ。何度も構想を練り直し、現在の10周年PVに至る。


10周年施策に関しては、まだまだ始まったばかりです。2020年2月4日 より開始した「GOD EATER 徹底解剖10CONTENTS」の連載記事では、これまで語り尽くされていなかった開発秘話や運営の裏側についてお届けできればと思います。また、皆さまからいただいた素敵なイラストやコメントも一つひとつ読ませていただいており、本当に「GOD EATER」シリーズは皆さまに支えられているのだなと感じる日々です。今後も期待にお応えできるようなコンテンツや運営を心がけていきたいなと思います。重ねて、日々ご愛顧いただき本当にありがとうございます!


GOD EATER 10th ANNIVERSARY特設ページはこちら
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