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第2回 初代『GOD EATER』の歩み
今回の取材のため、初代『GOD EATER』のプロモーションについてよく知るお二人に集まっていただいた。
富澤 祐介
株式会社バンダイナムコエンターテインメント所属。
『GOD EATER』シリーズ全体を統括するプロデューサー。世界設定やシナリオ、メディアミックス展開の監修を手がける。
八束 洋子
株式会社バンダイナムコエンターテインメント所属。
初代『GOD EATER』のプロモーションを手がける。
――今回の記事では富澤さんと八束さんのお二人に、『GOD EATER』シリーズの原点となる『GOD EATER』のプロモーションについてお話を伺います。まず始めに、そもそもプロモーションとはどのような仕事なのか教えてください。
八束さん
簡単に言うと、作品やコンテンツの存在を世の中に知らせていく仕事です。新しいゲームを作ったとしても、その存在が知られていなければ手に取っていただけないですから。そのために、さまざまな施策を考え実現させていくのがプロモーション担当の役割ですね。ただし『GOD EATER』の場合だと、富澤さんがあらゆる宣伝方法を細かく考えてくれていたので、周囲はそれを実現させることに力を注いでいました。
富澤さん
プロデューサーとして先頭に立たないといけない立場でしたし、また新規タイトルということで、当時は自分から発信しないと宣伝方法を考えるための材料すらないような状況でした。なので、雑誌の見開き記事を勝手に想像してレイアウトを組んでみたりだとか、想像できることはすべて考えたうえで、八束さんたちプロモーションに関わる皆さんに相談していました。
簡単に言うと、作品やコンテンツの存在を世の中に知らせていく仕事です。新しいゲームを作ったとしても、その存在が知られていなければ手に取っていただけないですから。そのために、さまざまな施策を考え実現させていくのがプロモーション担当の役割ですね。ただし『GOD EATER』の場合だと、富澤さんがあらゆる宣伝方法を細かく考えてくれていたので、周囲はそれを実現させることに力を注いでいました。
富澤さん
プロデューサーとして先頭に立たないといけない立場でしたし、また新規タイトルということで、当時は自分から発信しないと宣伝方法を考えるための材料すらないような状況でした。なので、雑誌の見開き記事を勝手に想像してレイアウトを組んでみたりだとか、想像できることはすべて考えたうえで、八束さんたちプロモーションに関わる皆さんに相談していました。
当時、富澤さんが用意した広告サンプル。こうした入念な準備がのちのプロモーションに活かされていったという。
――ゲームが発売されたのは2010年2月4日ですが、具体的なプロモーションのプランはいつ頃から考え始めていましたか?
八束さん
本格的に考え始めたのは2009年の春頃です。まず私がプロモーションの担当になって、そこからゲームの内容について富澤さんに教えていただきつつ、社内でも各部署の担当がアサインされ『GOD EATER』に携わるチームができていきました。最初はどんなゲームなのか共有することに、ひたすら時間を割いていましたよね? 富澤さんが世界観が伝わるようなイラストなどを用意し、説明してくれたのを覚えています。
富澤さん
ハンティングアクションゲームという大きな市場で、『GOD EATER』ならではの価値を届けたいという明確な目標がありましたので、世界観やコンセプトをチーム内で共有することは大事な作業のひとつでした。思えば最初から50〜60万本は売りたいとみんなで話していましたが、その通りになったなぁと今さらながら驚いています。当初はプロモーション予算が限られていたので、八束さんと一緒に社内への説明も行いました。自分で作ったマーケティング資料片手に「さらにプロモーション展開を行えば、お客様への認知が広がり、タイトルを手に取ってもらえます。そのために市場調査も継続しながら進めます」って。ぼくたち制作側からの提案が却下されることはよくあるなかで、八束さんはとても前向きに上司を説得してくださって心強かったです。
八束さん
富澤さんはすべてをとても深く考えてくださっていて、熱意だけじゃなくロジックもしっかりしているので、方針に沿ってそれぞれ担当者が業務を実行していけば、必ず目標に届くという自信をチーム全員が持っていました。
本格的に考え始めたのは2009年の春頃です。まず私がプロモーションの担当になって、そこからゲームの内容について富澤さんに教えていただきつつ、社内でも各部署の担当がアサインされ『GOD EATER』に携わるチームができていきました。最初はどんなゲームなのか共有することに、ひたすら時間を割いていましたよね? 富澤さんが世界観が伝わるようなイラストなどを用意し、説明してくれたのを覚えています。
富澤さん
ハンティングアクションゲームという大きな市場で、『GOD EATER』ならではの価値を届けたいという明確な目標がありましたので、世界観やコンセプトをチーム内で共有することは大事な作業のひとつでした。思えば最初から50〜60万本は売りたいとみんなで話していましたが、その通りになったなぁと今さらながら驚いています。当初はプロモーション予算が限られていたので、八束さんと一緒に社内への説明も行いました。自分で作ったマーケティング資料片手に「さらにプロモーション展開を行えば、お客様への認知が広がり、タイトルを手に取ってもらえます。そのために市場調査も継続しながら進めます」って。ぼくたち制作側からの提案が却下されることはよくあるなかで、八束さんはとても前向きに上司を説得してくださって心強かったです。
八束さん
富澤さんはすべてをとても深く考えてくださっていて、熱意だけじゃなくロジックもしっかりしているので、方針に沿ってそれぞれ担当者が業務を実行していけば、必ず目標に届くという自信をチーム全員が持っていました。
――『GOD EATER』をプロモーションするうえで特に意識していたことは何ですか?
八束さん
世界観が正しく伝わるような見せ方にはこだわっていました。富澤さん自身が公式サイトや雑誌記事のラフだったり、映像施策のコンテだったりを細かく作っていたので、それらに大きく手を加えることなく各媒体の担当者にお渡しすれば大丈夫という感じでした。
富澤さん
特にPVは、現在もそうですが自分で編集していたので、0.5秒のずれさえ妥協せず作っていました。もともと映像編集が好きだったこともあり、どうしてもタイミングやつながりが気になってしまって……。PVのこだわりもそうですが、思いついたのにやらなかったことが最後に残ったら負けだと思っていたんですよ。とにかくゼロからのスタートだったので、自分で正解だと思ったことはすべてやると決めていました。そうすれば、少なくとも考えうるなかでは最高の状態になりますし、なにより自分のやりたいことを実現できるんだから楽しかったです。
八束さん
新規タイトルではありましたが、富澤さん含めみんなプレッシャーは感じていなかったと思います。それに、さまざまなアプローチを行うことでユーザーの皆さんの反応もたくさん伝わってきていたので、そういう意味でも楽しんで取り組めていましたね。
富澤さん
当時はSNSが流行する前で、そのなかで少しでもユーザーの皆さんからの反応を得ることで、現場のモチベーションをさらに向上させたいという意図もありました。それ以降も『GOD EATER』シリーズはユーザーの皆さんとのコミュニケーションを大事にしてきましたが、その価値は『GOD EATER』発売前から実感していました。
世界観が正しく伝わるような見せ方にはこだわっていました。富澤さん自身が公式サイトや雑誌記事のラフだったり、映像施策のコンテだったりを細かく作っていたので、それらに大きく手を加えることなく各媒体の担当者にお渡しすれば大丈夫という感じでした。
富澤さん
特にPVは、現在もそうですが自分で編集していたので、0.5秒のずれさえ妥協せず作っていました。もともと映像編集が好きだったこともあり、どうしてもタイミングやつながりが気になってしまって……。PVのこだわりもそうですが、思いついたのにやらなかったことが最後に残ったら負けだと思っていたんですよ。とにかくゼロからのスタートだったので、自分で正解だと思ったことはすべてやると決めていました。そうすれば、少なくとも考えうるなかでは最高の状態になりますし、なにより自分のやりたいことを実現できるんだから楽しかったです。
八束さん
新規タイトルではありましたが、富澤さん含めみんなプレッシャーは感じていなかったと思います。それに、さまざまなアプローチを行うことでユーザーの皆さんの反応もたくさん伝わってきていたので、そういう意味でも楽しんで取り組めていましたね。
富澤さん
当時はSNSが流行する前で、そのなかで少しでもユーザーの皆さんからの反応を得ることで、現場のモチベーションをさらに向上させたいという意図もありました。それ以降も『GOD EATER』シリーズはユーザーの皆さんとのコミュニケーションを大事にしてきましたが、その価値は『GOD EATER』発売前から実感していました。
――現在公開されているPVのなかでもっとも古いのは「PV第2弾」のようですが、こちらのコンセプトを教えてください。
富澤さん
このPVは総合ディレクターの吉村くんが手がけたものです。まずPVの前半は、神機や神機使いについてリンドウが新人にレクチャーするような感じで、ゲームの仕組みを説明しています。実はこの部分だけ音声を録りおろしているので、ゲーム内では使われていないセリフもあるんですよ。そして後半のシーンでは、いかにドラマ性やキャラクター性を伝えられるか、ということを意識しました。
八束さん
アクションゲームではあるものの、ドラマ性も多分に盛り込んだゲームだとわかるPVですよね。ストーリーを知ったうえで見ると、重要なシーンもかなり含まれていますし。
富澤さん
まだ素材が潤沢にあったわけではなかったので、伝えたい内容に沿って、吉村くん自ら開発中のゲーム映像から抜き出して制作していました。当時のできる限界まで取り組んでくれていましたね。結果的に約5分という長尺のPVになってしまいましたが、伝えるべき要素はすべて伝えられたんじゃないかと思います。
このPVは総合ディレクターの吉村くんが手がけたものです。まずPVの前半は、神機や神機使いについてリンドウが新人にレクチャーするような感じで、ゲームの仕組みを説明しています。実はこの部分だけ音声を録りおろしているので、ゲーム内では使われていないセリフもあるんですよ。そして後半のシーンでは、いかにドラマ性やキャラクター性を伝えられるか、ということを意識しました。
八束さん
アクションゲームではあるものの、ドラマ性も多分に盛り込んだゲームだとわかるPVですよね。ストーリーを知ったうえで見ると、重要なシーンもかなり含まれていますし。
富澤さん
まだ素材が潤沢にあったわけではなかったので、伝えたい内容に沿って、吉村くん自ら開発中のゲーム映像から抜き出して制作していました。当時のできる限界まで取り組んでくれていましたね。結果的に約5分という長尺のPVになってしまいましたが、伝えるべき要素はすべて伝えられたんじゃないかと思います。
ゲームシステムを説明すると同時に、情緒豊かなドラマ性も詰め込まれたPV。当時、多くのユーザーがこのPVを見てゲームへの期待を抱いた。
――本編の前日譚を描く「プロモーションアニメ」も制作されていますが、どのような経緯で作ることになったのでしょうか?
富澤さん
PVの話とも通じますが、新作アクションゲームのドラマ性をどのように伝えるか、という部分は企画当初から悩んでいました。そんななか、ufotableさんにゲームのオープニングアニメを作っていただけそうという話になり、せっかくなら発売前にドラマ性を伝えられるアニメも作っていただけないかな、ということで相談したのがきっかけです。初公開は「東京ゲームショウ2009」でしたが、無理を言って当日納品してもらい、なんとか会場で流せたのを覚えています。その後、「マチ★アソビ vol.1」でも上映しました。自分でプロットを組んだこともあり、どのシーンにも思い入れがありますが、時間を一瞬止めてキャラクターの表情を見せつつ、すかさずアクションで魅せるというufotableさんらしい演出が光る戦闘シーンはお気に入りですね。
PVの話とも通じますが、新作アクションゲームのドラマ性をどのように伝えるか、という部分は企画当初から悩んでいました。そんななか、ufotableさんにゲームのオープニングアニメを作っていただけそうという話になり、せっかくなら発売前にドラマ性を伝えられるアニメも作っていただけないかな、ということで相談したのがきっかけです。初公開は「東京ゲームショウ2009」でしたが、無理を言って当日納品してもらい、なんとか会場で流せたのを覚えています。その後、「マチ★アソビ vol.1」でも上映しました。自分でプロットを組んだこともあり、どのシーンにも思い入れがありますが、時間を一瞬止めてキャラクターの表情を見せつつ、すかさずアクションで魅せるというufotableさんらしい演出が光る戦闘シーンはお気に入りですね。
――映像以外の施策では、PSPソフト用のメディアとして採用されていた「UMD」を用いた体験版を店頭で配布されていたのが印象的でした。
富澤さん
UMD体験版の店頭配布は『GOD EATER』より前に他社でも実施されていたのですが、体験版をもらうついでに製品の予約をしてくれるお客さんも多かったようです。そうした流れが打合せの席で話題に挙がり、実施することになりました。パッケージにもこだわりましたし、数多く体験版を配布できたことでインパクトは大きかったと思います。
八束さん
体験版はダウンロード版も出していましたが、当時は通信環境の問題もあり、まだまだ主流なものではありませんでした。なので店頭も含めて盛り上げていく必要がありましたし、ターゲットの年齢層も若いというところで、UMD版がマッチしたという印象があります。
富澤さん
こういった場でのユーザーの皆さんの反応によって、社内でも「これ、いけるんじゃないか!?」という空気感を発売前から作れたのは大きかったです。発売まで一丸となって取り組むにはそういった雰囲気も必要でしたし、ユーザーの皆さんがその雰囲気作りの後押しをしてくれたと感じています。
UMD体験版の店頭配布は『GOD EATER』より前に他社でも実施されていたのですが、体験版をもらうついでに製品の予約をしてくれるお客さんも多かったようです。そうした流れが打合せの席で話題に挙がり、実施することになりました。パッケージにもこだわりましたし、数多く体験版を配布できたことでインパクトは大きかったと思います。
八束さん
体験版はダウンロード版も出していましたが、当時は通信環境の問題もあり、まだまだ主流なものではありませんでした。なので店頭も含めて盛り上げていく必要がありましたし、ターゲットの年齢層も若いというところで、UMD版がマッチしたという印象があります。
富澤さん
こういった場でのユーザーの皆さんの反応によって、社内でも「これ、いけるんじゃないか!?」という空気感を発売前から作れたのは大きかったです。発売まで一丸となって取り組むにはそういった雰囲気も必要でしたし、ユーザーの皆さんがその雰囲気作りの後押しをしてくれたと感じています。
予算度外視で店頭配布したというUMD体験版。中高生をはじめ多くのユーザーが店頭を訪れ、大きな話題を呼んだ。
――発売後はダウンロードミッションのアイディアをユーザーから募集する、といった施策も実施されていましたよね。
富澤さん
これは電撃3誌(電撃PlayStation、電撃ゲームス、電撃マ王)との連動企画でした。ちょうどダウンロードコンテンツの配信が可能になった時期でしたので、せっかくならより盛り上がる方法でやってみよう、と。すでに電撃さんとはコミックや雑誌記事などの取り組みがあり、その流れでこの企画の相談にも乗っていただき、実現することができたのだと思います。
八束さん
当時は「project G.E.公式ブログ」くらいしか、ユーザーの皆さんとコミュニケーションを取れるツールがなかったので、こうした施策は貴重でした。
富澤さん
ブログは特に力を入れて取り組もうと思っていました。ユーザーの皆さんに直接想いを伝えることは、この新しいゲームにとって絶対に必要なことでしたので。その後、相当早いタイミングでTwitterも始めることができ、そうしたコミュニケーションツールの価値を継続して学んでいったからこそ、現在の「オフィシャルファンクラブ」もユーザーの皆さんと直接関わり合える形となりました。
これは電撃3誌(電撃PlayStation、電撃ゲームス、電撃マ王)との連動企画でした。ちょうどダウンロードコンテンツの配信が可能になった時期でしたので、せっかくならより盛り上がる方法でやってみよう、と。すでに電撃さんとはコミックや雑誌記事などの取り組みがあり、その流れでこの企画の相談にも乗っていただき、実現することができたのだと思います。
八束さん
当時は「project G.E.公式ブログ」くらいしか、ユーザーの皆さんとコミュニケーションを取れるツールがなかったので、こうした施策は貴重でした。
富澤さん
ブログは特に力を入れて取り組もうと思っていました。ユーザーの皆さんに直接想いを伝えることは、この新しいゲームにとって絶対に必要なことでしたので。その後、相当早いタイミングでTwitterも始めることができ、そうしたコミュニケーションツールの価値を継続して学んでいったからこそ、現在の「オフィシャルファンクラブ」もユーザーの皆さんと直接関わり合える形となりました。
――ユーザーと直接関わる場というと、2010年7月の「GOD EATERフェス 2010」の開催も大きなインパクトがありました。
富澤さん
『GOD EATER』が発売して、次は『GOD EATER BURST』に向けてさらに盛り上げていこう、というなかで開催したイベントでしたね。当初からユーザーさん同士が一緒に遊べる場として、タイムアタック大会をやりたいとみんなで話していたんです。そして、いざ実施に向けて準備している間に『GOD EATER BURST』の企画が立ち上がり、その発表も兼ねて大きなフェスとして開催することになりました。
八束さん
この頃になると私はすでに別作品の担当になっていたので、フェスの規模を知ったときは驚きました。
富澤さん
実際のところ、『GOD EATER』が売れなければフェスの開催は無理だったと思います。社内の期待値を超える実績を上げられたからこそ、タイトル単体での大きなイベントを開くことができました。ここぞとばかりにいろんなことをやりましたね。タイムアタック大会はもちろん、ゲームのオープニング・エンディングを歌っていただいたalanさんのミニライブだったり、声優陣によるボイスドラマの実演だったり……。
八束さん
あと、イベントだと「東京ゲームショウ2010」のブースもすごかったですよね。社内でも話題になってましたよ。
富澤さん
ターミナルや実寸大の神機なども用意して、ブース内にアナグラを再現してもらったんですよね。『GOD EATER BURST』は発表から発売までのプロモーション期間も短かったので、社内外の双方に向けて勢いを表現するために気合いを入れて取り組みました。
『GOD EATER』が発売して、次は『GOD EATER BURST』に向けてさらに盛り上げていこう、というなかで開催したイベントでしたね。当初からユーザーさん同士が一緒に遊べる場として、タイムアタック大会をやりたいとみんなで話していたんです。そして、いざ実施に向けて準備している間に『GOD EATER BURST』の企画が立ち上がり、その発表も兼ねて大きなフェスとして開催することになりました。
八束さん
この頃になると私はすでに別作品の担当になっていたので、フェスの規模を知ったときは驚きました。
富澤さん
実際のところ、『GOD EATER』が売れなければフェスの開催は無理だったと思います。社内の期待値を超える実績を上げられたからこそ、タイトル単体での大きなイベントを開くことができました。ここぞとばかりにいろんなことをやりましたね。タイムアタック大会はもちろん、ゲームのオープニング・エンディングを歌っていただいたalanさんのミニライブだったり、声優陣によるボイスドラマの実演だったり……。
ゲーム発売から5カ月という短期間で開催された「GOD EATERフェス 2010」。念願のタイムアタック大会も無事実施された。
八束さん
あと、イベントだと「東京ゲームショウ2010」のブースもすごかったですよね。社内でも話題になってましたよ。
富澤さん
ターミナルや実寸大の神機なども用意して、ブース内にアナグラを再現してもらったんですよね。『GOD EATER BURST』は発表から発売までのプロモーション期間も短かったので、社内外の双方に向けて勢いを表現するために気合いを入れて取り組みました。
「東京ゲームショウ2010」のブースの様子。『GOD EATER BURST』の発売に向けて大々的なPRとなった。
――ここまで話題に挙がったもの以外で印象に残っている施策はありますか?
八束さん
テレビCMはかなり尖った内容だったのを覚えています。文字を画面いっぱいに映す演出が特徴なんですけど、富澤さんがどうしてもやりたいって。
富澤さん
タイポグラフィが好きで、映像にインパクトを出す手法として今でもよく使いますね。基本的に15秒のCMであれば自分でコンテを切るんですけど、『GOD EATER』のCMではハンティングアクションゲームに興味のある人にターゲットを絞り、「キャラクターをもっと出そうよ」といった周囲のリクエストには応えませんでした(笑)。
八束さん
まわりが「もっとこうしませんか?」って進言するんですけど、全然受け入れてもらえなかったですね(笑)。
富澤さん
PVなどプロモーション全体で見るとドラマ性やキャラクター性を積極的にアピールしていましたが、CMではとにかくアクション要素とマルチプレイのみを押し出しました。というのも、それ以上のことが15秒で伝わるわけがないと考えていましたので。「狩り」という言葉も、当時あえて使わないようにしていましたが、CMでは伝わりやすいように使ったりと、ターゲットを厳密に考えながら作っていました。
テレビCMはかなり尖った内容だったのを覚えています。文字を画面いっぱいに映す演出が特徴なんですけど、富澤さんがどうしてもやりたいって。
富澤さん
タイポグラフィが好きで、映像にインパクトを出す手法として今でもよく使いますね。基本的に15秒のCMであれば自分でコンテを切るんですけど、『GOD EATER』のCMではハンティングアクションゲームに興味のある人にターゲットを絞り、「キャラクターをもっと出そうよ」といった周囲のリクエストには応えませんでした(笑)。
八束さん
まわりが「もっとこうしませんか?」って進言するんですけど、全然受け入れてもらえなかったですね(笑)。
富澤さん
PVなどプロモーション全体で見るとドラマ性やキャラクター性を積極的にアピールしていましたが、CMではとにかくアクション要素とマルチプレイのみを押し出しました。というのも、それ以上のことが15秒で伝わるわけがないと考えていましたので。「狩り」という言葉も、当時あえて使わないようにしていましたが、CMでは伝わりやすいように使ったりと、ターゲットを厳密に考えながら作っていました。
――新規タイトルだった『GOD EATER』が受け入れられたのは、プロモーションという観点で見た場合どの施策の影響が大きかったと思いますか?
富澤さん
どれかの影響というよりも、思いつく限り全部やったこと自体が大きな要因だと思います。当時はやらないことで何も反応を得られないのが怖かったので、新規タイトルにも関わらずさまざまな施策をやらせてもらえたことは本当にありがたかったです。
八束さん
こうして振り返ってみると、思っていたよりもずっと短期間に詰め込んで実施していたのでびっくりしました。考え出すとほかにやりたかったことも浮かんできますが、当時の限られた時間と予算のなかでやれることはすべてやりきったと思います。
富澤さん
ただ、無理して自分でやっていたことも多かったので、それ以降はより精度を上げることも学びましたね(笑)。こんなときはまわりの協力を得ることでよりスムーズにできるとか、この時代ならこのやり方が合っているとか、個人的にもいろいろなことに気づけた一連の施策でした。
八束さん
まさに『GOD EATER』のテーマでもある「連携」ですよね。まわりの関係者もそうですし、ユーザーの皆さんも含めて「連携」して取り組んできたからこそ、今日の『GOD EATER』シリーズに繋がったのだと思います。
どれかの影響というよりも、思いつく限り全部やったこと自体が大きな要因だと思います。当時はやらないことで何も反応を得られないのが怖かったので、新規タイトルにも関わらずさまざまな施策をやらせてもらえたことは本当にありがたかったです。
八束さん
こうして振り返ってみると、思っていたよりもずっと短期間に詰め込んで実施していたのでびっくりしました。考え出すとほかにやりたかったことも浮かんできますが、当時の限られた時間と予算のなかでやれることはすべてやりきったと思います。
富澤さん
ただ、無理して自分でやっていたことも多かったので、それ以降はより精度を上げることも学びましたね(笑)。こんなときはまわりの協力を得ることでよりスムーズにできるとか、この時代ならこのやり方が合っているとか、個人的にもいろいろなことに気づけた一連の施策でした。
八束さん
まさに『GOD EATER』のテーマでもある「連携」ですよね。まわりの関係者もそうですし、ユーザーの皆さんも含めて「連携」して取り組んできたからこそ、今日の『GOD EATER』シリーズに繋がったのだと思います。