新アクションシステム「ブラッドレイジ」の改良点について
こんにちは。総合ディレクターの吉村です。
かなり久しぶりのブログ投稿となります。
初めましての皆様、よろしくお願いいたします。
先日の東京ゲームショウ2014において新アクションシステム「ブラッドレイジ」をご紹介させていただきましたが、多くのご期待とともに多数の不安の声も頂きました。
我々開発スタッフも試遊ブースに立ち、 遊んでいただいたユーザーの皆様に直接ご意見をお伺いさせていただき、 本仕様のみならず、GE2の問題点についても改めて洗い出しをさせていただきました。 お時間のない中、ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。皆様の熱い思いを受け取り、開発一同身の引き締まる思いでおります。
頂いたご意見に関しては、すべて検討をさせていただいておりますが、今回はいち早くお伝えできる内容として、「ブラッドレイジ」に関する改良内容の一部と、改良の意図をご説明させていただきます。
※かなり長くなってしまいましたので、お時間の無い方は【ブラッドレイジ改修ポイントのご紹介動画】をご覧いただき、お時間のある時にでもお読みいただければ、、と思います。
◆改良ポイントその1「誓約選択時の画面表示のシンプル化」
「ブラッドレイジ」はアラガミとの戦闘中に、戦況を鑑みつつ、その場で誓約を選択するシステムとなっております。
誓約選択時の画面表示については、
「画面表示が大きすぎて、戦闘の邪魔になる」
とのご意見を多数いただきました。
実際に遊んでいただいたユーザーの皆様からも同様のご意見を頂き、 画面表示デザインを1から見直し、できる限り邪魔にならないように再デザインさせていただきました。
【東京ゲームショウver.】
【改良ver.】
◆改良ポイントその2「誓約選択演出のテンポアップ」
東京ゲームショウver.では、誓約の選択時に、
・誓約で選択するモノがなんであるか、を説明する「~~せよ」表示演出
・誓約選択後、誓約実行フェーズへのカウントダウン演出
という演出が盛り込まれておりましたが、この演出について、
「テンポが悪く、戦闘の邪魔になる」
というご意見を頂きました。
まず、「~~せよ」表示演出についてですが、 東京ゲームショウver.では初見のユーザーの皆様に、システム自体をご理解いただけるよう、 チュートリアル的な意味合いを込めて上記演出を盛り込ませていただきましたが、 製品版ではシステム導入のチュートリアルで再生された後は、再生されなくなる形になります。
(オプション設定で、チュートリアル後に表示することも可能です。)
次にカウントダウン演出についてですが、
こちらの演出は、
「誓約遂行に向けた、心構えをして頂きたい」
「誓約遂行に向けた、事前準備(アラガミを攻撃しやすい位置取りをする、捕喰を行ってバーストしておく等)をして頂きたい」
という思いから盛り込ませていただいたものとなっています。
「テンポ感」と「心の準備」のバランス取りについては、今後もユーザーの皆様に触っていただいた所感を参考にさせていただきつつ、ギリギリまで調整を続けていきたいと考えておりますので、何卒ご協力をお願いいたします。 (現時点では、東京ゲームショウver.からの微修正を行った、という段階となります。)
「~~せよ」表示演出をカットした際のテンポ感については、【ブラッドレイジ改修ポイントのご紹介動画】をご覧いただければ、と思います。
◆改良ポイントその3「タッチ操作を右手に集約&操作レスポンスの向上」
東京ゲームショウver.では、
・左手の親指を使ったタッチ操作でシステムを起動
・右手の親指を使ったタッチ操作で誓約を選択&誓約を決定
という操作系になっておりましたが、
「両手を交互に操作スティック&ボタンから離さなければならず、その都度戦闘を中断しなければいけない」
というご意見を頂きました。
これは上記のテンポアップによってより顕著になる問題として、画面表示も含めて徹底的に検討いたしました。
遊んでいただいたユーザーの皆様のご意見を踏まえ開発内でのテストを行った結果、プレイヤーキャラの移動のために常に親指を添えている左手よりも、ボタンを操作する際に親指の移動が発生する右手にタッチ操作を集約したほうが、従来のテンポ感への影響が少ない、と判断させていただきました。
システム起動を行うスイッチをミニマップ下に配置し、親指で右側に押し込む形へと変更させていただいております。あわせて、喚起率ゲージをミニマップ周囲に配置し、数字の表示も行うことで視認性の向上を図っています。(ミニマップの大きさもあわせて調整を行っておりますが、これまで通り、ミニマップの大きさはオプションで変更可能となっておりますので、お好みの大きさにてお楽しみいただければ、と思います。)
【東京ゲームショウver.】
【改良ver.】
また、東京ゲームショウでは、「フリック操作が上手くいかない」というご意見を多数頂き、タッチ操作のレスポンスの調整を進めております。
タッチ操作を右手に集約、ということで、左手が利き手の方は不安に感じることもあるかと思います。(ちなみに、私も左利きです)
利き手によらず、攻撃や回避のボタンを押す感覚の延長線上でスムーズに操作いただけるよう調整を進めていきますのでご安心ください。
手の大きさ、普段利用されている端末でのフリック操作の感度の差等、個々人による幅が大きな部分であるため、こちらも皆様のご意見を伺いつつ、ギリギリまで調整を行っていきますので、ご協力をお願いいたします。
◆改良ポイントその4「防御装置の導入」
改良ポイントその1「誓約選択時の画面表示のシンプル化」にて触れされていただいた、
「画面表示が大きすぎて戦闘の邪魔になる」というご意見なのですが、
こちらについてより深く掘り下げてお話を伺ったところ、以下の2つの思いが理由として存在していることが見えてまいりました。
1つ目は
「(誓約選択中であっても)アラガミをハイスピードなアクションで攻撃し続けたいのに、画面表示が邪魔」
2つ目は
「(誓約を落ち着いて選択したいのに)アラガミからの攻撃をよけにくくなるので、画面表示が邪魔」
1つ目に関しては、改良ポイントその1にてギリギリまで画面表示のシンプル化を図ることによる改善を目指しておりますが、それだけでは2つ目の思いからご意見を頂いたユーザーの方の「誓約を落ち着いて選択したい」というご要望にお応えできないと考え、新要素「防御装置」を導入させていただきました。
「防御装置」を起動することで、誓約選択中、攻撃ができなくなる代わりに、アラガミの攻撃を無効化するバリアを展開することができます。
【防御装置ONの状態】
【防御装置OFFの状態】
「防御装置」はオプションでいつでもON/OFFできますので、初見の強敵に対して誓約を立てる時はONにして落ち着いて選択を行ったり、既に行動を見切ったアラガミに対してはOFFにして攻撃し続けながら選択を行ったり等、状況や対象に合わせて運用をしていただければ、と思っています。
「いつでも発動できる無敵ガード」として、想定外の運用がなされるのでは?という懸念を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
その点については、誓約選択を起動した時点で喚起率ゲージが消費され、かつ「防御装置」によるバリア展開、すなわち誓約の選択には制限時間(もちろん落ち着いて誓約を選んでいただけるのに十分な時間は担保いたします)が存在することから、防御装置の想定外の運用が効率的なプレイ上必須となることは無い形に調整していけると考えております。
◆改良ポイントその5「ブラッドレイジ発動後の機動力の向上」
東京ゲームショウにて遊んでいただいたユーザーの皆様に、ブラッドレイジ発動後の爽快さについての質問をさせていただきました。
皆様概ね「爽快に感じた」というお言葉を頂けたのですが、どこか「本当はもっと爽快になると思っていた」という本音がありそうな、そんな雰囲気を肌で感じ取りました。
その所感を開発内で摺合せ、ブラッドレイジ発動後の機動力をもう1次元底上げしよう、という結論に至り、ブラッドレイジ発動後の基本パワーアップ項目として「地上無限連続ステップ」を導入いたしました。
※ブラッドレイジ発動後の基本パワーアップ項目は現時点で以下の内容をご紹介しております。
・スタミナが減少しなくなる
・アラガミの攻撃による怯み、ダメージをカット
・地上無限連続ステップが可能 NEW!
アラガミとの間合いを詰める際にも、攻撃したい箇所に回り込む際にも、通常時とは比べ物にならないほどのスピード感でアラガミを翻弄する爽快感を味わっていただけると思います。
【ブラッドレイジ改修ポイントのご紹介動画】にてその爽快感の一端を感じ取っていただけるとうれしいです。
また、ブラッドレイジ発動後のパワーアップについては、
「装備パーツの種類によって、基本パワーアップによる恩恵のバラつきが大きすぎるのではないか?」
というご懸念の声を頂いております。
こちらについても、装備パーツごとの個性をより伸ばしつつ、ブラッドレイジの恩恵のバランスを取る施策の検討を鋭意進行しております。追ってご紹介してまいりますので、ご期待いただければ、と思います。
以上、現時点でご紹介できる改良ポイントの一部についてご紹介させていただきました。
これ以外にも頂いたご意見をもとに、そしてこの改良へのご意見をもとに、ギリギリまでクオリティアップを進行してまいりますので、引き続きご協力の程、よろしくお願い申し上げます。
ゴッドイーター2レイジバーストは、ゴッドイーター2へのご意見を踏まえ、より多くのユーザーの皆様にご満足いただける製品を実現するべく、様々なチャレンジを行っています。ゴッドイーター2部分の再設計、そして続編ストーリーや新システム、すべてをチャレンジととらえ、開発を進めています。
我々の至らなさから、レイジバーストに不安を感じておられる方もいらっしゃると思います。皆様とのコミュニケーションを通じて、一歩づつでも、不安を期待に変えていけるよう、全力で開発をしていきますので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。