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第1回 コミック化について~片桐いくみ先生対談~
取材にご協力いただいた皆さまで記念に1枚。手にはしっかりコミック『GOD EATER 2』最終巻が握られている。
片桐 いくみ
漫画家。「GOD EATER -the 2nd break-」(原作:バンダイナムコエンターテインメント)全3巻と「GOD EATER 2」(原作:バンダイナムコエンターテインメント)全10巻の作画を担当する。
渥美 航
株式会社バンダイナムコスタジオ所属。
1作目から開発に関わり、シリーズを通してディレクションを担当。コミック「the 2nd break」「GOD EATER 2」では、全体の監修を手掛ける。
富澤 祐介
株式会社バンダイナムコエンターテインメント所属。
シリーズ全体を統括するプロデューサー。世界設定やシナリオ、メディアミックス展開の監修を手掛ける。コミック「the 2nd break」「GOD EATER 2」では、立ち上げに携わる。
――まずは『GOD EATER -the 2nd break-』の成り立ちについて教えてください。
富澤さん
ゲーム『GOD EATER 2』のPRとして、『GOD EATER』と『GOD EATER 2』をつなぐ物語があるといいよね、とディレクターの吉村くんと思いつき程度に話していたことが始まりでした。そして実際に企画が動き出すときに、すでにKADOKAWAさんとゴッドイーター関連の取り組みをいくつか実施していたことがきっかけで、画力があってゲームもプレイしている先生がいる、と当時の担当編集の方に片桐先生をご紹介いただきました。過去作のカットなどを拝見し、間違いなくこの人しかいない、むしろこの人に描いてもらえるの!? と驚きがありましたね。ゴッドイーターという作品のことを理解したうえで取り組みたいという熱い意思を感じたので、我々も気を引き締めて臨ませていただきました。
片桐先生
初めて知りました! 今までそういう話をしたことがなかったので。実はそのとき、こちらも含めていくつかの企画を提出していたのですが、担当さんの中では『GOD EATER -the 2nd break-』で絶対決まるという確信があったらしく、なので担当さんが強く推してくれたのかなと思っていました。
ゲーム『GOD EATER 2』のPRとして、『GOD EATER』と『GOD EATER 2』をつなぐ物語があるといいよね、とディレクターの吉村くんと思いつき程度に話していたことが始まりでした。そして実際に企画が動き出すときに、すでにKADOKAWAさんとゴッドイーター関連の取り組みをいくつか実施していたことがきっかけで、画力があってゲームもプレイしている先生がいる、と当時の担当編集の方に片桐先生をご紹介いただきました。過去作のカットなどを拝見し、間違いなくこの人しかいない、むしろこの人に描いてもらえるの!? と驚きがありましたね。ゴッドイーターという作品のことを理解したうえで取り組みたいという熱い意思を感じたので、我々も気を引き締めて臨ませていただきました。
片桐先生
初めて知りました! 今までそういう話をしたことがなかったので。実はそのとき、こちらも含めていくつかの企画を提出していたのですが、担当さんの中では『GOD EATER -the 2nd break-』で絶対決まるという確信があったらしく、なので担当さんが強く推してくれたのかなと思っていました。
――そうして動き出した本作ですが、コンセプトや世界観はどのように決まっていったのでしょうか?
富澤さん
当時はまだ「ブラッド」という『GOD EATER 2』から本格的に登場するキャラクターをメインに描くことはできないタイミングで、また最終的に「第一部隊」など『GOD EATER』のメインキャラクターが『GOD EATER 2』にも登場するイメージだったこともあり、「第一部隊」が『GOD EATER 2』の世界観においてどのような役割を果たし、そして「ブラッド」と出会うのかという部分を描こうと吉村くんと話して決めました。ゲームのプロットでも出会いの瞬間は描いていましたし、そこにつながるまでのお話であれば、ゲームのプレイ前後どちらに読んでも楽しめるものになるんじゃないかと。ただ、『GOD EATER 2』に関して設定などのベースは固まっていたのですが、ゲームにはまだ実装していない時期でしたので、コミックで決めた内容をゲームに反映させるということも多かったですね。逆に、ゲームで描く内容に合わせてコミックの調整もしてもらいましたし、そうしたすり合わせは頻繁にあったと思います。そうじゃないと、こんなにトリッキーな企画は成立させられないですから(笑)。
片桐先生
私としては、ゲーム本編がない状態でキャラクターを描くのでこれ本当に正解なのかなって、描いていて怖かった印象が強いです(笑)。「ブラッド」と「第一部隊」の出会いのシーンは、コミックでの描写がゲームでもかなり再現されていて、あそこは興奮して震えましたね。喋った〜! 声付いちゃったよ〜! って、感動しました。
富澤さん
個人的にはエリナとエミールが神機使いになるというお話(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』3巻参照)も、コミックで描いていただいて感動したエピソードの一つですね。ストーリーの流れや見せ方の問題などもあり、ゲームではここを丁寧に描くことができないというのが次第にわかってきまして。ユーザーの皆さんにお届けしたいエピソードでしたので、コミックで見せることができてよかったです。
渥美さん
ほかにも、『GOD EATER』から3年経過してキャラクター同士の距離感がどのように変化したかという部分は、コミックを基に、ゲームの拠点での会話シーンなどに反映させました。
片桐先生
そうだったんですか!? 今さら緊張してきました……! このコミックにそこまでの重責があったなんて……。
富澤さん
コミックとゲームにおけるメディアミックスのパターンとしては、本当に理想的なものになりました。当時を思い返すと連載やゲームの開発状況、書店等での告知時期など、シビアなコントロールが必要ななかで最大限に尽力していただきましたし、先生には相当な無茶をお願いしたんじゃないかと思います。そうしてユーザーの皆さんに本作が受け入れられた状態で始められたので、『GOD EATER 2』は幸せなステップを踏めた作品になりましたね。
当時はまだ「ブラッド」という『GOD EATER 2』から本格的に登場するキャラクターをメインに描くことはできないタイミングで、また最終的に「第一部隊」など『GOD EATER』のメインキャラクターが『GOD EATER 2』にも登場するイメージだったこともあり、「第一部隊」が『GOD EATER 2』の世界観においてどのような役割を果たし、そして「ブラッド」と出会うのかという部分を描こうと吉村くんと話して決めました。ゲームのプロットでも出会いの瞬間は描いていましたし、そこにつながるまでのお話であれば、ゲームのプレイ前後どちらに読んでも楽しめるものになるんじゃないかと。ただ、『GOD EATER 2』に関して設定などのベースは固まっていたのですが、ゲームにはまだ実装していない時期でしたので、コミックで決めた内容をゲームに反映させるということも多かったですね。逆に、ゲームで描く内容に合わせてコミックの調整もしてもらいましたし、そうしたすり合わせは頻繁にあったと思います。そうじゃないと、こんなにトリッキーな企画は成立させられないですから(笑)。
片桐先生
私としては、ゲーム本編がない状態でキャラクターを描くのでこれ本当に正解なのかなって、描いていて怖かった印象が強いです(笑)。「ブラッド」と「第一部隊」の出会いのシーンは、コミックでの描写がゲームでもかなり再現されていて、あそこは興奮して震えましたね。喋った〜! 声付いちゃったよ〜! って、感動しました。
富澤さん
個人的にはエリナとエミールが神機使いになるというお話(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』3巻参照)も、コミックで描いていただいて感動したエピソードの一つですね。ストーリーの流れや見せ方の問題などもあり、ゲームではここを丁寧に描くことができないというのが次第にわかってきまして。ユーザーの皆さんにお届けしたいエピソードでしたので、コミックで見せることができてよかったです。
渥美さん
ほかにも、『GOD EATER』から3年経過してキャラクター同士の距離感がどのように変化したかという部分は、コミックを基に、ゲームの拠点での会話シーンなどに反映させました。
片桐先生
そうだったんですか!? 今さら緊張してきました……! このコミックにそこまでの重責があったなんて……。
富澤さん
コミックとゲームにおけるメディアミックスのパターンとしては、本当に理想的なものになりました。当時を思い返すと連載やゲームの開発状況、書店等での告知時期など、シビアなコントロールが必要ななかで最大限に尽力していただきましたし、先生には相当な無茶をお願いしたんじゃないかと思います。そうしてユーザーの皆さんに本作が受け入れられた状態で始められたので、『GOD EATER 2』は幸せなステップを踏めた作品になりましたね。
――『GOD EATER -the 2nd break-』ではユノの過去にフォーカスされているのも印象的です。
富澤さん
『GOD EATER 2』でユノがどのようにユーザーの皆さんに受け入れられていくのか、という部分をうまくフォローしていきたいという思いが当初からありました。赤い雨や黒朱蛛病といった新たな設定が生まれ、病気の辛さや、マルグリットの存在などさまざまな部分で世界を取り巻く環境を表現したうえで、本作はユノがどのように感じ、自分の歌声で世界を変えたいと決意するのかを描く、という物語にもなっていると思います。
片桐先生
最初、ユノはツンデレキャラだと聞いていたのですが、いざ始まったらツンデレキャラではなかったので、性格の描き方には悩みました。ちなみに、私や渥美さんのなかでは“姫ねえさま”と表すことに……(笑)。『GOD EATER 2』でのユノと違い「ネモス・ディアナ」から旅立つ前なので、まだ人として未熟な部分が多いものの、自分の中に芯は通っているはず、という点に気を付けながら描いていきましたね。あと、ユノの歌には人々の心を動かすほどの影響力がありますが、実際にどのような歌なのか当時はわからなかったので、自分が思う神秘的な歌をプレイリストにまとめて聴いて、雰囲気だけでも伝わるように……と見せ方を意識しました。
富澤さん
ちなみに、ユノの家族もコミック用に設定した部分です。「ネモス・ディアナ」というコミュニティ内でのユノの成長や旅立ちを表現するなら、家族を軸に物語を展開させると伝わりやすいよね、と作り上げていった記憶があります。最終的には、片桐先生に親子3代の人間味のあるドラマに仕上げていただいて、文句なしのストーリーになりました。
『GOD EATER 2』でユノがどのようにユーザーの皆さんに受け入れられていくのか、という部分をうまくフォローしていきたいという思いが当初からありました。赤い雨や黒朱蛛病といった新たな設定が生まれ、病気の辛さや、マルグリットの存在などさまざまな部分で世界を取り巻く環境を表現したうえで、本作はユノがどのように感じ、自分の歌声で世界を変えたいと決意するのかを描く、という物語にもなっていると思います。
片桐先生
最初、ユノはツンデレキャラだと聞いていたのですが、いざ始まったらツンデレキャラではなかったので、性格の描き方には悩みました。ちなみに、私や渥美さんのなかでは“姫ねえさま”と表すことに……(笑)。『GOD EATER 2』でのユノと違い「ネモス・ディアナ」から旅立つ前なので、まだ人として未熟な部分が多いものの、自分の中に芯は通っているはず、という点に気を付けながら描いていきましたね。あと、ユノの歌には人々の心を動かすほどの影響力がありますが、実際にどのような歌なのか当時はわからなかったので、自分が思う神秘的な歌をプレイリストにまとめて聴いて、雰囲気だけでも伝わるように……と見せ方を意識しました。
富澤さん
ちなみに、ユノの家族もコミック用に設定した部分です。「ネモス・ディアナ」というコミュニティ内でのユノの成長や旅立ちを表現するなら、家族を軸に物語を展開させると伝わりやすいよね、と作り上げていった記憶があります。最終的には、片桐先生に親子3代の人間味のあるドラマに仕上げていただいて、文句なしのストーリーになりました。
――『GOD EATER -the 2nd break-』で一番力を入れたシーンを挙げるとすると、どこでしょうか?
片桐先生
ウコンバサラとの戦闘シーン(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』3巻参照)ですね。執筆時にはまだウコンバサラの動画がなくて、画像と技の名前と、意外と速くて尻尾を使って急ブレーキをかけます、みたいなコメントだけ届き、えっこれで描くの? と。ゲームが発売されるまで、間違っていないか不安は大きかったです。
富澤さん
完璧でした!
片桐先生
ありがとうございます! ゲームでウコンバサラとの戦闘シーンをプレイしたときは、描くべき部分を間違えていなかったことがわかって本当に嬉しかったです。そこが一番気合いを入れつつ、緊張もしたシーンでした。私が自由に提案したことに対しては、基本的にオッケーばかり返ってくるんです。なので正直、常に不安な気持ちは持ち続けていました。
富澤さん
ゲームシナリオの場合、あえて隙間を残していたり、ゲームという媒体では表現し切れない部分があります。ですが、片桐先生にご提案いただいたことで、そういった部分に広がりを持たせることができたんです。なので、設定上ダメな場合を除き、いつも心からオッケーとお答えしていました! むしろ設定にないアートとか、どうやって描かれていたのか聞きたいくらいです。ちょっとしたブロックから文化レベルの適切な描写まで、全然違和感ありませんでした。
片桐先生
そこはアシスタントの力も大きいですね。私だけでは作り上げることができなかった部分ですので、チームみんなの力を合わせて取り組んだ結果だと思います。
富澤さん
作画コストが非常にかかる作品だと思いますし、アシスタントさん含めて本当に苦労されたと思います。
ウコンバサラとの戦闘シーン(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』3巻参照)ですね。執筆時にはまだウコンバサラの動画がなくて、画像と技の名前と、意外と速くて尻尾を使って急ブレーキをかけます、みたいなコメントだけ届き、えっこれで描くの? と。ゲームが発売されるまで、間違っていないか不安は大きかったです。
富澤さん
完璧でした!
片桐先生
ありがとうございます! ゲームでウコンバサラとの戦闘シーンをプレイしたときは、描くべき部分を間違えていなかったことがわかって本当に嬉しかったです。そこが一番気合いを入れつつ、緊張もしたシーンでした。私が自由に提案したことに対しては、基本的にオッケーばかり返ってくるんです。なので正直、常に不安な気持ちは持ち続けていました。
富澤さん
ゲームシナリオの場合、あえて隙間を残していたり、ゲームという媒体では表現し切れない部分があります。ですが、片桐先生にご提案いただいたことで、そういった部分に広がりを持たせることができたんです。なので、設定上ダメな場合を除き、いつも心からオッケーとお答えしていました! むしろ設定にないアートとか、どうやって描かれていたのか聞きたいくらいです。ちょっとしたブロックから文化レベルの適切な描写まで、全然違和感ありませんでした。
片桐先生
そこはアシスタントの力も大きいですね。私だけでは作り上げることができなかった部分ですので、チームみんなの力を合わせて取り組んだ結果だと思います。
富澤さん
作画コストが非常にかかる作品だと思いますし、アシスタントさん含めて本当に苦労されたと思います。
片桐先生が『GOD EATER -the 2nd break-』で一番力を入れたという、ウコンバサラとの戦闘シーン。
――続いて『GOD EATER 2』のコミックも片桐先生が担当されましたが、こちらは最初から決まっていたのでしょうか?
富澤さん
前提として『GOD EATER 2』も描いてもらうよね、という空気感はありましたね。
片桐先生
そうだったんですか!? こっちのコミックは私じゃないと思っていました。
富澤さん
全部で何巻になるのかも全然見えなかったですし、『GOD EATER -the 2nd break-』にかかる負荷なども考えたうえで、片桐先生には伝えていませんでした。ただ、この流れでやっていただけるなら本望、と『GOD EATER -the 2nd break-』1話のネームを見た時点で思っていました!
前提として『GOD EATER 2』も描いてもらうよね、という空気感はありましたね。
片桐先生
そうだったんですか!? こっちのコミックは私じゃないと思っていました。
富澤さん
全部で何巻になるのかも全然見えなかったですし、『GOD EATER -the 2nd break-』にかかる負荷なども考えたうえで、片桐先生には伝えていませんでした。ただ、この流れでやっていただけるなら本望、と『GOD EATER -the 2nd break-』1話のネームを見た時点で思っていました!
――ゲームのコミックということで、コミック独自の主人公を描く必要があったと思いますが、どのようなことを意識されましたか?
渥美さん
『GOD EATER 2』の主人公であるヒロに関してはいろいろ話しましたね。ゲームと同じようにすると喋らないキャラクターになってしまうので、改めてコミックとしての魅力的な主人公像を作っていこうと。どんなキャラクターだったら「ブラッド」をいい感じに引っ張ってくれるだろうと考えていました。
片桐先生
私は最初、喋らせない方がいいと思っていました。ユーザーの皆さんのなかでの主人公がいるから、あまり喋ると違和感を感じてしまう人もいると考えていたので。ところが、シエルがヒロに対して「私と友達になってください!」と伝える少し前の戦闘シーン(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』2巻参照)で、描いている内にヒロが生き生きし始めたんですよ! 急にキャラクター性が表出してきて、そのまま彼は確固たる個性を持ったキャラクターとして自立していきました。
『GOD EATER 2』の主人公であるヒロに関してはいろいろ話しましたね。ゲームと同じようにすると喋らないキャラクターになってしまうので、改めてコミックとしての魅力的な主人公像を作っていこうと。どんなキャラクターだったら「ブラッド」をいい感じに引っ張ってくれるだろうと考えていました。
片桐先生
私は最初、喋らせない方がいいと思っていました。ユーザーの皆さんのなかでの主人公がいるから、あまり喋ると違和感を感じてしまう人もいると考えていたので。ところが、シエルがヒロに対して「私と友達になってください!」と伝える少し前の戦闘シーン(※コミック『GOD EATER -the 2nd break-』2巻参照)で、描いている内にヒロが生き生きし始めたんですよ! 急にキャラクター性が表出してきて、そのまま彼は確固たる個性を持ったキャラクターとして自立していきました。
――キャラクターが勝手に動き出す、みたいな表現がよく使われますよね。
片桐先生
ヒロはそれが顕著でした。たしか、あの戦闘シーンは渥美さんに委ねていた気がします。戦いの直後に「あなたがみんなをつないでいる」というシエルの台詞があるんですけど、それを表現する戦闘ってどうしたらいいんだろうって。そこでヒロの台詞も含めて丁寧に答えていただけたので、そう考えると渥美さんがコミック版ヒロの生みの親ですね。
渥美さん
私としてはイメージの種となる部分をお渡ししただけで、それを片桐先生に広げていただいたという感じでした。
片桐先生
じゃあ私は育ての親ですね(笑)。そのあともヒロのキャラクター性はどんどん膨らんでいったのですが、コミック版の主人公として皆さんに受け入れてもらえたと思います。
ヒロはそれが顕著でした。たしか、あの戦闘シーンは渥美さんに委ねていた気がします。戦いの直後に「あなたがみんなをつないでいる」というシエルの台詞があるんですけど、それを表現する戦闘ってどうしたらいいんだろうって。そこでヒロの台詞も含めて丁寧に答えていただけたので、そう考えると渥美さんがコミック版ヒロの生みの親ですね。
渥美さん
私としてはイメージの種となる部分をお渡ししただけで、それを片桐先生に広げていただいたという感じでした。
片桐先生
じゃあ私は育ての親ですね(笑)。そのあともヒロのキャラクター性はどんどん膨らんでいったのですが、コミック版の主人公として皆さんに受け入れてもらえたと思います。
――『GOD EATER -the 2nd break-』連載当時と比べ、何か変化はありましたか?
片桐先生
以前はオリジナルのプロットで、キャラクターがぶれないようにという部分をずっと考えていましたが、『GOD EATER 2』はシナリオがすでにあるので、どうすればコミックとしておもしろくなるか、限られたページのなかでどうやってまとめようか、と考えていました。このシーンでこんなことを伝えたいんですけど、どのように描けばいいですか? って渥美さんに毎回尋ねて、一緒にパズルを完成させていきましたね。
渥美さん
そういうパズルを組み合わせるような作業はゲーム本編でもよくあることなので、楽しみながら制作できましたね。特に戦闘シーンはオリジナルの部分もたくさん描いていただいたので、そこをどう魅力的に見せようか、と毎回楽しくやり取りさせていただきました。片桐先生は『GOD EATER -the 2nd break-』と『GOD EATER 2』どちらの作業が楽しかったですか?
片桐先生
断然『GOD EATER 2』ですね。すでに正解があるので、大きく外れなければ大丈夫という安心感がずっとありましたし、コミックをおもしろくすることに注力できたので、断然こちらです。
以前はオリジナルのプロットで、キャラクターがぶれないようにという部分をずっと考えていましたが、『GOD EATER 2』はシナリオがすでにあるので、どうすればコミックとしておもしろくなるか、限られたページのなかでどうやってまとめようか、と考えていました。このシーンでこんなことを伝えたいんですけど、どのように描けばいいですか? って渥美さんに毎回尋ねて、一緒にパズルを完成させていきましたね。
渥美さん
そういうパズルを組み合わせるような作業はゲーム本編でもよくあることなので、楽しみながら制作できましたね。特に戦闘シーンはオリジナルの部分もたくさん描いていただいたので、そこをどう魅力的に見せようか、と毎回楽しくやり取りさせていただきました。片桐先生は『GOD EATER -the 2nd break-』と『GOD EATER 2』どちらの作業が楽しかったですか?
片桐先生
断然『GOD EATER 2』ですね。すでに正解があるので、大きく外れなければ大丈夫という安心感がずっとありましたし、コミックをおもしろくすることに注力できたので、断然こちらです。
――『GOD EATER -the 2nd break-』と『GOD EATER 2』というと、「第一部隊」と「ブラッド」というある種対照的なチームを描いていますが、そこを描き分けるためにどのようなことを意識されましたか?
片桐先生
一番は“仲間”と“家族”の違いですね。『GOD EATER 2』における家族というテーマには最終巻まで考えさせられました。仲間と家族の違いとは? ってインターネットで検索もしましたし(笑)。いろんな人がいろんなことを言ってるんですよ、同じ目標を持って何かしている人が仲間だ、とか。そうやっていろんな定義を見聞きしているうちに、よけいにわけがわからなくなってしまい……。
富澤さん
『GOD EATER 2』のコンセプトを決めた当初から、吉村くんとも「ブラッド」のテーマは家族にしようと話していて、そこは「第一部隊」との違いとして明確に意識した部分でもあります。
片桐先生
家族については、渥美さんに何度も相談させていただきましたね。そうやっていろいろ話しつつ最終巻に向けて進んでいって、最終的には、家族とは“帰ってくる場所”なのかなって思いました。「第一部隊」は各々自由に行動していそうなイメージなのですが、「ブラッド」はどんな場所にいたとしても、最後は「ブラッド」という、絆で結ばれた家族のもとへ帰ってくるんだと思うんです。ただ、「マグノリア=コンパス」というつながりがないヒロとギルに関しては、家族だと急に言われても納得し切れないのでは? と感じるところもあって……。ですが、ラケルというお母さんが待つラストへ向かっていくなかで、自然と家族をゴールに据えることができました。
一番は“仲間”と“家族”の違いですね。『GOD EATER 2』における家族というテーマには最終巻まで考えさせられました。仲間と家族の違いとは? ってインターネットで検索もしましたし(笑)。いろんな人がいろんなことを言ってるんですよ、同じ目標を持って何かしている人が仲間だ、とか。そうやっていろんな定義を見聞きしているうちに、よけいにわけがわからなくなってしまい……。
富澤さん
『GOD EATER 2』のコンセプトを決めた当初から、吉村くんとも「ブラッド」のテーマは家族にしようと話していて、そこは「第一部隊」との違いとして明確に意識した部分でもあります。
片桐先生
家族については、渥美さんに何度も相談させていただきましたね。そうやっていろいろ話しつつ最終巻に向けて進んでいって、最終的には、家族とは“帰ってくる場所”なのかなって思いました。「第一部隊」は各々自由に行動していそうなイメージなのですが、「ブラッド」はどんな場所にいたとしても、最後は「ブラッド」という、絆で結ばれた家族のもとへ帰ってくるんだと思うんです。ただ、「マグノリア=コンパス」というつながりがないヒロとギルに関しては、家族だと急に言われても納得し切れないのでは? と感じるところもあって……。ですが、ラケルというお母さんが待つラストへ向かっていくなかで、自然と家族をゴールに据えることができました。
――そのあたりのテーマに関しては、「レイジバースト編」の前後で感じ方の変化などありましたか?
片桐先生
「レイジバースト編」はリヴィの描き方に苦心しましたね。ヒロやギルだけでなくリヴィも家族に迎え入れなきゃいけないけど、どうしようって(笑)。
富澤さん
ゲームでも表現するのが難しい部分でしたので、片桐先生の気持ちはよくわかります……。
片桐先生
ゲームだとリヴィ目線での描写が難しいですからね。悩んだ末、コミックではリヴィ目線で描かせていただけたので、すごくやりやすかったです。
渥美さん
悩んでいただいた甲斐あって、リヴィはすーっと自然に家族になれたと思います。
「レイジバースト編」はリヴィの描き方に苦心しましたね。ヒロやギルだけでなくリヴィも家族に迎え入れなきゃいけないけど、どうしようって(笑)。
富澤さん
ゲームでも表現するのが難しい部分でしたので、片桐先生の気持ちはよくわかります……。
片桐先生
ゲームだとリヴィ目線での描写が難しいですからね。悩んだ末、コミックではリヴィ目線で描かせていただけたので、すごくやりやすかったです。
渥美さん
悩んでいただいた甲斐あって、リヴィはすーっと自然に家族になれたと思います。
――コミックではありますが、ヒロとジュリウスとユノが遭難したシーン(※コミック『GOD EATER 2』3巻参照)など、コミックオリジナルのシーンもありますよね。そうしたシーンはどのように作られていった のでしょうか?
片桐先生
遭難のシーンに関しては、まずは私が自由に考えて、それを渥美さんに見ていただきました。ページ数が限られているコミックだと、ゲーム内のすべての台詞を描けない分、ほかの台詞が浮いてしまいそうな気がして、だったら台詞に説得力を持たせられるようなオリジナルシーンを作るのはどうだろうって。
渥美さん
特にユノとジュリウスの関係性という部分で、ゲーム以上に読者に伝わりやすく描写していただけたので、とても印象的なシーンに仕上がったと思います。
片桐先生
ただ、結果的には自分の首を絞めてましたけどね。提案したのはいいものの、『GOD EATER -the 2nd break-』で苦しんだオリジナルじゃん……って(笑)。
遭難のシーンに関しては、まずは私が自由に考えて、それを渥美さんに見ていただきました。ページ数が限られているコミックだと、ゲーム内のすべての台詞を描けない分、ほかの台詞が浮いてしまいそうな気がして、だったら台詞に説得力を持たせられるようなオリジナルシーンを作るのはどうだろうって。
渥美さん
特にユノとジュリウスの関係性という部分で、ゲーム以上に読者に伝わりやすく描写していただけたので、とても印象的なシーンに仕上がったと思います。
片桐先生
ただ、結果的には自分の首を絞めてましたけどね。提案したのはいいものの、『GOD EATER -the 2nd break-』で苦しんだオリジナルじゃん……って(笑)。
――オリジナルのシーンを描いていく中で、難しかった点はどのあたりでしょうか?
片桐先生
アイディア自体はけっこう受け入れていただきましたが、詰めていく段階で、それはちょっと……というのはたくさんありましたよ。
渥美さん
設定面とか、これまでキャラクターが考えてきたことと合致しているかどうかとか、そういった部分が中心だったのかなという気がします。なので、ご提案いただいた内容に関しては基本的にぜひ、と。そのなかでどういう描き方をするかとか、キャラクターがどういう動きをするかというところで、何度かやり取りさせていただいたと思います。
片桐先生
特に印象的だったのが、マルドゥークとの戦闘シーン(※コミック『GOD EATER 2』6巻参照)ですね。ゲームだと、マルドゥーク戦のところで5回くらいキャンプするんですよ。それをダイジェストで見せちゃうと、戦闘後にシエルが「やっと仇を取れました…」とつぶやくシーンの“やっと感”が伝わらないんじゃないかと思って。だったら、ものすごくピンチにさせちゃえばいいんじゃないかという話になり、支援物資を燃やしたり、周囲をアラガミで囲ったり、マルドゥークが陣地に乗り込んできたり、ありとあらゆる手を尽くして舞台を整えました(笑)。そこの描き方が難しく、渥美さんとは何度もぶつかりましたね。
渥美さん
ゲームでは割とさらっと描いているシーンなのですが、実はいろんな設定が複雑に絡んでいて、そこを一度整理するのが大変でしたよね。マルドゥークを追い込んだ末に遭遇するまでの道筋が、ゲームだと映像で伝わりますが、コミックだとなかなかそうはいかなくて。
片桐先生
かなり苦労しましたが、結果的にいいシーンが描けたと思います。実はあのシーンを乗り越えたことで、一度燃え尽きたような感覚に陥ってしまったんですよね。その次に描くのが、マルドゥーク戦とは対照的なハルオミのエピソード(※コミック『GOD EATER 2』6巻参照)だったので、なんとか立ち直ることができました(笑)。
アイディア自体はけっこう受け入れていただきましたが、詰めていく段階で、それはちょっと……というのはたくさんありましたよ。
渥美さん
設定面とか、これまでキャラクターが考えてきたことと合致しているかどうかとか、そういった部分が中心だったのかなという気がします。なので、ご提案いただいた内容に関しては基本的にぜひ、と。そのなかでどういう描き方をするかとか、キャラクターがどういう動きをするかというところで、何度かやり取りさせていただいたと思います。
片桐先生
特に印象的だったのが、マルドゥークとの戦闘シーン(※コミック『GOD EATER 2』6巻参照)ですね。ゲームだと、マルドゥーク戦のところで5回くらいキャンプするんですよ。それをダイジェストで見せちゃうと、戦闘後にシエルが「やっと仇を取れました…」とつぶやくシーンの“やっと感”が伝わらないんじゃないかと思って。だったら、ものすごくピンチにさせちゃえばいいんじゃないかという話になり、支援物資を燃やしたり、周囲をアラガミで囲ったり、マルドゥークが陣地に乗り込んできたり、ありとあらゆる手を尽くして舞台を整えました(笑)。そこの描き方が難しく、渥美さんとは何度もぶつかりましたね。
渥美さん
ゲームでは割とさらっと描いているシーンなのですが、実はいろんな設定が複雑に絡んでいて、そこを一度整理するのが大変でしたよね。マルドゥークを追い込んだ末に遭遇するまでの道筋が、ゲームだと映像で伝わりますが、コミックだとなかなかそうはいかなくて。
片桐先生
かなり苦労しましたが、結果的にいいシーンが描けたと思います。実はあのシーンを乗り越えたことで、一度燃え尽きたような感覚に陥ってしまったんですよね。その次に描くのが、マルドゥーク戦とは対照的なハルオミのエピソード(※コミック『GOD EATER 2』6巻参照)だったので、なんとか立ち直ることができました(笑)。
――『GOD EATER 2』全体で一番力を入れたシーンも、やはりマルドゥーク戦でしたか?
片桐先生
ディスカッションなどすべて含めると絶対そこですね。ただ、作画でいうとハルオミ編での“低露出”の描写に一番力を入れました(笑)。低露出だけどテカテカでエッチな感じはどう出せばいいんだ!? という部分はめちゃめちゃ頑張ったので、ぜひもう一度見てほしいです! あそこでエッチだと思ってもらえなきゃダメなので、すごく必死でした。
ディスカッションなどすべて含めると絶対そこですね。ただ、作画でいうとハルオミ編での“低露出”の描写に一番力を入れました(笑)。低露出だけどテカテカでエッチな感じはどう出せばいいんだ!? という部分はめちゃめちゃ頑張ったので、ぜひもう一度見てほしいです! あそこでエッチだと思ってもらえなきゃダメなので、すごく必死でした。
――そんないろいろな思い出が詰まったゴッドイーターシリーズの連載だったと思いますが、『GOD EATER -the 2nd break-』から数えて約7年、ついに迎えた『GOD EATER 2』最終巻の発売おめでとうございます! 今の率直なお気持ちはいかがですか?
片桐先生
まだ全然実感がないんですよ。次の月も連載しているんじゃないかってくらい、あまりにも長く関わらせていただきましたから。ただ、Twitterに読者の皆さんから温かいコメントがたくさん届いていて、それがとても嬉しくて泣きながら返信させていただきました。Twitterのメッセージであったり、お手紙であったり、そうした皆さんからのお声をいただくことで、これから少しずつ終わったことを実感していくのかもしれませんね。
まだ全然実感がないんですよ。次の月も連載しているんじゃないかってくらい、あまりにも長く関わらせていただきましたから。ただ、Twitterに読者の皆さんから温かいコメントがたくさん届いていて、それがとても嬉しくて泣きながら返信させていただきました。Twitterのメッセージであったり、お手紙であったり、そうした皆さんからのお声をいただくことで、これから少しずつ終わったことを実感していくのかもしれませんね。
片桐先生の手によって生み出された原画の数々。7年という歳月をかけて紡いできた想いが詰まっている。
――ちなみに、今後ゴッドイーター関連で描いてみたい、または描いてもらいたいテーマなどはありますか?
渥美さん
個人的には、「ブラッド」のみんなが『GOD EATER RESONANT OPS』の時系列に至るまで、どんなことをやっていたのかな〜って……。
片桐先生
『-the 3rd break-』ですか!?(笑)
渥美さん
あと、『GOD EATER 3』はアップデートでどんどん話が続いていますが、すべてのアップデートが終わったあとの続きとか。
富澤さん
それ『-the 4th break-』じゃん(笑)。
渥美さん
ひたすら私がそこを見たい!
富澤さん
『GOD EATER -the 2nd break-』を立ち上げた私も完全同意です!
片桐先生
怖いよ〜(笑)。だったら私は『ブラッド家族』が描きたいですね! ただただ大草原で暮らす「ブラッド」の日常とか、もしもラケルが本当にお母さんになってみんなで暮らしていたら……といったストーリーとか!
富澤さん
これまで「ブラッド」を深いところまで丁寧に描いてきたからこそ、彼らのその後や、本編とは異なる展開のストーリーも見てみたいという思いは我々みんな強いのでしょうね。そういう意味でも、7年という歳月をかけて、ひとつ完成されたチームになったと思っています。コミカライズ企画で、お互いの気持ちをぶつけながら長年一緒に歩んできたというのは、普通なかなかできないことですから。
個人的には、「ブラッド」のみんなが『GOD EATER RESONANT OPS』の時系列に至るまで、どんなことをやっていたのかな〜って……。
片桐先生
『-the 3rd break-』ですか!?(笑)
渥美さん
あと、『GOD EATER 3』はアップデートでどんどん話が続いていますが、すべてのアップデートが終わったあとの続きとか。
富澤さん
それ『-the 4th break-』じゃん(笑)。
渥美さん
ひたすら私がそこを見たい!
富澤さん
『GOD EATER -the 2nd break-』を立ち上げた私も完全同意です!
片桐先生
怖いよ〜(笑)。だったら私は『ブラッド家族』が描きたいですね! ただただ大草原で暮らす「ブラッド」の日常とか、もしもラケルが本当にお母さんになってみんなで暮らしていたら……といったストーリーとか!
富澤さん
これまで「ブラッド」を深いところまで丁寧に描いてきたからこそ、彼らのその後や、本編とは異なる展開のストーリーも見てみたいという思いは我々みんな強いのでしょうね。そういう意味でも、7年という歳月をかけて、ひとつ完成されたチームになったと思っています。コミカライズ企画で、お互いの気持ちをぶつけながら長年一緒に歩んできたというのは、普通なかなかできないことですから。
――それでは、最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
片桐先生
7年間にわたりご愛読いただき、誠にありがとうございました。たまにはコミックのことを思い出して、また読んでくださいね。それから、いつも温かいコメントもありがとうございます。これからも応援してもらえるよう頑張ります!
渥美さん
これまで読んでいただいた皆さま、誠にありがとうございました。キャラクターも世界観も、目いっぱい表現してきたコミックですので、まだ読まれていない方はぜひ購入して読んでいただき、すでに全巻読んでいただいた方は、さらにあと10回くらいは読んでいただけると幸いです。
富澤さん
片桐先生と強い思いをぶつけながら作ったからこそ、これほどすばらしいコミックになったと思いますし、その立ち上げのきっかけを作れたことを今さらながらに誇らしく思っています。自分のなかでも一生宝物になるメディアミックスができ、だからこそ終わるのが寂しくもありつつ、この経験をまたみんなで次につなげていきたいですね。ゴッドイーターはユーザーの皆さんと一緒に歩んできましたが、コミックも皆さんにいただいた熱量が宿っているからこそ無事完結できましたので、これからも、ぜひお力をいただければと思います。
7年間にわたりご愛読いただき、誠にありがとうございました。たまにはコミックのことを思い出して、また読んでくださいね。それから、いつも温かいコメントもありがとうございます。これからも応援してもらえるよう頑張ります!
渥美さん
これまで読んでいただいた皆さま、誠にありがとうございました。キャラクターも世界観も、目いっぱい表現してきたコミックですので、まだ読まれていない方はぜひ購入して読んでいただき、すでに全巻読んでいただいた方は、さらにあと10回くらいは読んでいただけると幸いです。
富澤さん
片桐先生と強い思いをぶつけながら作ったからこそ、これほどすばらしいコミックになったと思いますし、その立ち上げのきっかけを作れたことを今さらながらに誇らしく思っています。自分のなかでも一生宝物になるメディアミックスができ、だからこそ終わるのが寂しくもありつつ、この経験をまたみんなで次につなげていきたいですね。ゴッドイーターはユーザーの皆さんと一緒に歩んできましたが、コミックも皆さんにいただいた熱量が宿っているからこそ無事完結できましたので、これからも、ぜひお力をいただければと思います。
インタビュー当日の様子の一幕。中央に写っているのは、ご自身の好きなキャラクターであるグレム局長のイラストを被った片桐先生。